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二人の想い(2) ページ27

一日の仕事を終えて、自室に戻ったAは、勢いよくベッドに倒れ込んだ

上げかけて、我に返ったように手を下ろした鬼灯の姿を思い出す


――私の、せいだ、、


思わぬ形で鬼灯の本音を知る事になり、動揺したり、照れくさかったりしたが

嬉しくもあった


好きな人に抱き締められる心地よさも
口付ける時の、胸の高鳴りも

全部、鬼灯に教えられた

その先にあるものに、興味が無い訳ではない


鬼灯の本音を知ると同時に

自分の本音にも、意図せず気付いてしまったAは
その感情を持て余し、どんなふうに鬼灯と接すれば良いか解らなくなっていた


――鬼灯さん、きっと私が嫌がって、避けてると思てるよね、、


その後も
まるで意識して、Aに触れないようにしているような鬼灯の様子を見て

Aは、ますますどうして良いのか解らなくなってしまった

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

悩みはあっても、日々の業務はいつも通り続くわけで

Aが両手に書類を持ち、閻魔殿の廊下を歩いていると


亡「地獄はいやだーーー!!」


逃亡したと思われる亡者が、眼前に迫ってきた

書類を素早く左手に抱えなおし
刀で亡者を打ちすえ、気絶させる

後を追ってきた獄卒に亡者を引き渡し、Aは執務室へと向かった

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

鬼「その頬、どうしたんですか?」


執務室に入るなり鬼灯にそう問われ

Aが鏡を覗き確認すると

左頬に傷ができており、うっすら血が滲んでいた


あ「資料室から戻って来る途中、逃亡していた亡者を捕まえたんですけど。
その時、引っかかれたんですね、、ちょっとドジっちゃいました」

鬼「ドジっちゃいました、じゃないでしょう」


そう言いながら伸ばされた鬼灯の手は、やはり途中で止まってしまう

下ろされそうになった手をAは必死で掴み

そして、そのまま自分の頬へと導いた


あ「触っても、いいんですよ。私、鬼灯さんになら触られるのイヤじゃないです」


言い終わると同時に、抱き締められていた


――元に戻って、良かった


鬼灯の胸に顔を埋める


鬼「あんな発言して、覚悟はできてるんでしょうね?」


言葉の意味が解る程度には、Aも大人である


あ「時と、場所は、選んで下さいね」

鬼「それは選ぶに決まってるでしょう!貴方は私を何だと思ってるんですか!」


少しだけ慌てた様子の鬼灯が可笑しくて

Aは久々に声をあげて笑った

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百花(プロフ) - ひぐらしさん» ありがとうございます!少しでも息抜きになっていれば嬉しいです。受験、頑張って下さいね(*^_^*) (2018年1月29日 12時) (レス) id: c60e5b16f0 (このIDを非表示/違反報告)
ひぐらし - 受験勉強の合間に読んでいます。面白いです。これからもがんばってください! (2018年1月29日 2時) (レス) id: e56a4ed640 (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - メーメー羊さん» 修正しましたー!教えていただいてありがとうございます!勢いで書くと誤字脱字が増えて駄目ですね(>_<) (2018年1月20日 15時) (レス) id: c60e5b16f0 (このIDを非表示/違反報告)
メーメー羊 - 鬼灯様が投げたカカオを実況する獄卒の台詞が「150キロはてでる」になってませんか?これからも頑張ってくださいね♪ (2018年1月20日 14時) (レス) id: 83f4e31a93 (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - メーメー羊さん» 受験お疲れ様です!インフル、ダメ、絶対っ!!ですよー(>_<)そういう私も喉が痛い! (2018年1月17日 17時) (レス) id: c60e5b16f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:百花 | 作成日時:2017年12月3日 14時

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