15.車内 ページ16
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A、今最大の危機に直面しています。
お父さん、お母様、イル兄、ミル兄、キル、ごめんね。私死ぬかも。
「とりあえずコイツはワタシに任せるネ。」
「嫌だね。」
絶賛、ピンクさんと黒髪さんに挟まれていますAです。
睨み合っている二人を私はチラリと見る。
そんな二人をミラー越しに見た金髪さん。
「そんなのコインで決めればいいでしょ。」
「私は表。」
「裏。」
ピンクさんはコインを投げ、手の甲でパチンと止める。
手を開くと、表が上になっていた。
「これで決定。私が面倒見る。」
「チッ。」
うーん…意見が割れた時はコインで解決してるのかな?
でも、黒髪さんじゃなくてよかった…。拷問とか慣れてても嫌だもんっ。
私が肩をすくめると、金髪さんはこちらに気づいた様にニコリと笑う。
「俺シャルナーク。君は?」
『あ、え…と……A…です。』
「私、マチ。」
「…フェイタン。」
金髪さんがシャルナークさん、ピンクさんがマチさん、黒髪さんがフェイタンさんらしい。
それにしても…この人達も念使い…?
何かの圧を感じながら、私は口を開く。
『あ、あの…なんで私に名前を教えてくれたんですか…?』
「ん?殺しちゃうからかな?」
ひっ…やっぱり殺されちゃう…
私はその一言でひぅっと喉を鳴らす。
そんな私にマチさんが笑う。
「ハハッ、大丈夫、私が殺させないよ。」
「何言ってるネ。」
「私が気に入ったんだよ。」
うぅっ…怖い…
でも、マチさんのおかげで死なずには入れそうだけど…
そんな中、シャルナークさんが車を止めた。
「さ、アジトに到着だ。」
目の前にあったのは、廃墟だった。
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作者名:ふぃあろ・宮夢 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/uekukz/
作成日時:2020年11月9日 21時