銀魂キャラにしてほしいこと【銀魂】【短編集】

口移ししてほしい！【坂田銀時】　優衣さんリク ページ18

貴「いいなぁ……。」

目の前で美味しそうにケーキを食べる銀ちゃんを、悔しさと、羨ましさが混じった目で眺める。

お妙さんが買ってきてくれたケーキは、私と銀ちゃんと神楽ちゃんの分で3つあったんだけど(新八君の分は、家にあるみたい)、神楽ちゃんがそよ姫様のところに遊びに行っているため、神楽ちゃんの分は二人で食べちゃおうということになった。

そこで問題になったのは、どちらがどこを食べるか。

二人共甘党なので、苺とか、クリームが多いところとかは譲れなくて、揉めに揉めた。

結局、マ○オカー○で勝った方が、全部食べることになり、私は見事に負けてしまったのだ。



貴「いいなぁ……。」

本日2回目の言葉。

銀「なーに、Aちゃん？じーっと見られると、食べにくいんだけど」

その言葉とは裏腹に、銀ちゃんは私に見せびらかしながら、嬉しそうに食べ進める。

ついに、最後の一口になってしまった。

クリームたっぷりの、美味しそうなところ。

貴「ちょうだい！300円あげるから！」

私が手を合わせて頼むと、銀ちゃんは、ニヤリど笑った。

銀「いいぜ」

その笑顔に警戒しながらも、私は喜んで、銀ちゃんのフォークを受け取ろうとした。

すると銀ちゃんは、その手をさっと避けて、そのフォークで最後の一口を、自分の口に運んでしまったのだ。

貴「ひどい！銀ちゃんの嘘つ」

私の非難の言葉は、銀ちゃんの唇と舌で遮られた。

口いっぱいに広がる生クリーム。



甘い。



口の中から、生クリームがなくなっても、生クリームよりも甘い味がする。

しばらくしてから、離れる唇。

銀「甘かっただろ？」

まだ口に残る幸せな甘さに、私は頷くしかなかった。





ちなみに、帰ってきた神楽ちゃんに、ケーキのことがバレた私達は、神楽ちゃんに、ボコボコにされました。

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