先生、後輩が生意気です。【黒バス】

34　青峰の死亡フラグを建築 ページ35

小太郎小太郎小太郎小太郎小太郎……
その夜、"小太郎"という文字だけがあたしの頭の中を駆け巡っていた。




いや、確かに元気で人懐っこくて犬みたいでかわいいけど。
確実にあたしより可愛いよね、顔。




まあ、愛結は恋愛面においてはわりとポーカーフェイスだけど。
今まで黙ってた愛結にも、気づかなかった自分にも少しショックを受けた。




そしてもし小太郎と愛結がくっついたとして、
小太郎に愛結を独り占めされんのはまじで嫌だ。







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・







あたしが風呂上がりにスマホをいじりながらアイスを食べていると、通りすがりの男子寮生(友達)から「間宮デブんぞ明日チョコ寄こせ」と言われたので「しね」とだけ返した。

"デブ"と言われて思い出したが、あたしは中学の時から毎年、大量のチョコを女の子から貰うのだけど、それを消費するのに手を焼いていたんだった。

ぜったい、太るやつやん……。






スマホのを見ると黄瀬から5件、青峰から1件、紫原から1件、着信が来ていた。
LINEをみると黄瀬と紫原はどうやらチョコの催促だったらしい。

お前ら女子から死ぬほどチョコもらえんだろ！！！

青峰からの電話は「さつきが張り切ってるから俺のために止めてくれ」とのことだった。
もう頑張れとしか言い様がない。
骨だけは拾ってやるよ。







小太郎に嫌味のLINEと、花宮にどんまいLINEを送って、自室に行こうとしたときだった。







　『……………』







バイブ音と共に、画面に赤司の文字が表示された。
また着拒しようかと思いながらも、部活の連絡だと困るので応答をタップする。







　『もう寝るんですけど、何か用ですか？』



　「寝る前に3本もアイスを食べると太るぞ」



　『……お前は寮に隠しカメラでも仕掛けてんのか？』







まじで寒気がして周りをキョロキョロと見渡すと、「お前が寝る前にアイスを何本も食べるなんていつものことだろう」と言われた。
せやな、合宿や遠征でもめっちゃ食べてるもんなあたし。






　『で、何の用？』



　「……お前、明日が何の日かちゃんと理解しているんだろうな？」



　『は？ふんどしの日でしょ？知っとるわ』



　「お前は一度、実渕に女子力というものを１から教わった方がいい。それが嫌ならば死ね」






冗談で言ったら思いきり貶されたよ？？？






　「俺は5円チョコごときでゴディバは返さん」






奴はそれだけ言うと電話を切った。
聞こえてたんかい！！！

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