放課後の教室と貴方の字

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朝、騒がしい声に目が覚めた。



A：･･･････････････は？



昨日、夜更かしをして寝るのが遅く、起きたのは10時ちょい過ぎ。

リビングで元気になって遊んでいる龍、ここまでは良い。次だ･･･



A：何でいるんですか、沖田さん、斎藤さん。

沖田：ん？休みだから遊びに来たの。

A：どうやって入ったんですか？

斎藤：入り口で総司が管理人の方に声を掛け、管理人の方がロビ−の扉を開け――

沖田：そんで、ここまで来てインタ−ホンを鳴らすと龍くんが入れてくれた。



溜息が出そうになる。無言でキッチンに立つ。



A：龍、ご飯食べた？

龍：ううん。

A：食べられる？

龍：うん！



髪をいつもの癖で束ね始めると「髪、束ねるんだ」と冷やかされ、黙って取る。

冷蔵庫から材料を出し、作り始める。正直、髪が邪魔。そう思った時に斎藤さんが横に

立っていた。動きを止めて見ると「そのままで良い」と言われるが気になる。



A：あの･･･

斎藤：ゴムを貸せ。

A：･･･。



黙って渡す、ゴムを受け取りに来ただけかと断定した時だった。

髪が触られたのが分かった。



A：？、何しているんですか？

斎藤：･･･。



黙って髪を持たれる。斎藤さんの手が首に当たる。一気に体温が上がる。

そんな私を他所に斎藤さんは束ねると「うん」と小さく頷いて戻った。

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