放課後の教室と貴方の字

14　斎藤side ページ14

階段で神山はじっと自分の手を見て「綺麗になりたいなぁ」と呟いた。

確かに彼女の手は気になっていた切り傷が多い。包丁の切り傷だとすぐに分かった。

だからだろうか袖の長い服を着ているのは･･･



斎藤：じ−))･･･。

雪村：･･･斎藤先輩？

斎藤：はっ))な、なんでもない･･･



雪村の手には傷一つない。「綺麗になりたいなぁ」綺麗にか･･･



沖田：一君、ちゃんと集中してよ。僕全然面白くないんだけど？

斎藤：すまない。



部活中に気を緩めた事を反省する。

竹刀を下すと、総司が溜息を入れつつ「一君の考えている事大体分かる気がする」

と話し掛けて来た。



沖田：そんなに気になる？

斎藤：何がだ。

沖田：Aちゃんの事だよ。

雪村：Aちゃんがどうかしたんですか？

沖田：ん？ちょっと一君がね･･･



話を流され無視をした。

今は部活に集中することに専念した。

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