26【過去ver.】 ページ26
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「と言う訳で、今日から高専の生徒になる、永広Aだ」
「よろしくお願いします」
晴れて、今日。東京都立呪術高等専門学校に、永広が入学した。
「オマエ、マジで16だったのかよ」
「うん」
「悟、女性の年齢に対してとやかく言うのは良した方がいい」
早速突っかかる五条に更に突っかかる夏油。その間に、家入が永広に話しかけた。
「新入生。私、家入硝子。好きに呼んでよ。私は永広って呼ぶからさ」
「いい…んですか?」
「無理して敬語にしなくても、お堅いな」
「じゃあ、家入。よろしく」
永広は正直な話、同性の同世代に会うのは初めてである。真顔かよ、などとツッコまれるも、自覚がないようだった。
「硝子の自己紹介が終わったなら次は私かな。とは言っても、1度簡単に済ませたけど」
いつの間にやら、夏油が混じって話しかける。
「夏油傑。私の事も、好きに呼んでいい。敬語も使わなくて構わないよ」
「じゃあ、夏油。よろしく」
五条と違って気性の荒くない2人に安心する永広。一方その五条は、面白くなさそうにしていた。
「おいオマエ」
「…何?」
「俺は敬語使わなくていいなんて言ってねぇけど」
新人イビリのような、小学生男児のイタズラのような発言に、夏油が顔を顰めた。止めに入ろうとする前に、永広が言う。
「だ、ダメだった…です?」
「……別にダメじゃねぇけど」
「じゃあ五条のままで」
「開き直んな」
べシッと頭を叩く五条。痛みを感じない永広は、逆に気持ち悪いのか嫌な顔をした。
「ダメじゃないか悟。女性の頭を叩くのは」
「女性女性うるせぇよ。ハツジョーキか」
「いつもあんな感じだから放っておいて大丈夫」
「そうなの?」
勢いのある1年生メンバーの揃いに、夜蛾正道は頭を悩ませたそう。
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作成日時:2021年3月9日 0時