platonic love... (ページ13)

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story１１ページ13

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『なんなのこれ･･･』

家に帰ってから朝の出来事が頭から離れず
ソファにもたれ、天井を見上げて呟く

その姿を思い浮かべる度に鼓動が加速する

なんなんだろう･･･

ぼーっと天井を眺めているとスマホが鳴る

『もしもーし』

〝おつかれー！ねえねえ次の土曜日って暇？〟

『土曜日？特に何も予定はないかなー』

〝じゃあバレーの試合見においで！〟

『な、なんで？』

〝えー、なんとなく？〟

『なにそれ(笑)わかった、いいよ』

いきなりバレーの試合って言われてもピンとこなかったが
暇ならいいか、と思い返事をする

━━━━━━━━━━━━━━━･･･

試合当日
凛ちゃんに教えてもらった市内の体育館へと到着すると
想像以上の人混みと、熱気で圧倒されてしまう

なんとかして人と人の間をすり抜け、観客席へと座り
凛ちゃんに連絡を入れる
もうそろそろ始まるから、と返信が来たので
観客席からコートへと目をやると
ちょうど対面の扉の所に
青城の選手達がスタンバイしているのが見えた

他校の試合が終わり、コート整備の後に
青城の選手たちが入場してくる
それと同時に黄色い声援が場内に響く

及川さんの写真が貼られたうちわや、
ボードを持ってる人達もいた

及川さんが観客席へと手を振ると、
想像を絶するくらいの盛り上がりになり

思わず『やば･･･』と、声に出てしまうくらいに凄い光景だった

そして何故か手を振った及川さんは背後にいた人に
頭を叩かれ怒られてる様子だった

呆気にとられているといつの間にか試合開始の合図の笛が鳴り
その音と共に黄色い声援は、一瞬で静かになる

徹底されてるな、と感心しつつ試合を見る
ルールは相変わらず分からないけれど
なんとなくの流れは周囲の盛り上がり方で
多分、理解することが出来た

練習試合のような和やかなムードもなく
全員、真剣な面持ちで試合をしている

相手側の攻撃も、毎度綺麗にブロックし
圧勝に近いくらいの点差だった
凛ちゃんのお兄さんもいつもと違い
オーラを纏っているようにも見えてしまう

『かっこいい･･･』

思わずそう口走ってしまうくらいに。

あっという間に試合も終わり、凛ちゃんから
会場の出口で待ってて、と連絡が来る

出口で待つも、なかなか来ずソワソワしていると
2人組の知らない男の人に声をかけられる