【黒バス】月色desire【悪女主】

第零章…月色memories ページ1

私は、虐められていた。

理由は子供なりに極端で、私のこの金髪と蒼眼が普通じゃないから。大和撫子風の和服美人のお母さんより、私は爽やかなスポーツマンのフランス人のお父さんに似ていたから。

小さい頃は普通じゃなかったら何かと不便だ。年を重ねれば解る事だけど、小さい頃は本当に外の世界を知らない、無知で無力。

でもそんな時、唯一無二私を理解してくれる光が私に手を差し伸べてくれた。私と同じ、金髪で、格好良くて、子供ながらに憧れた。

「ほら、一緒に遊ぼう！」

戸惑って俯いて、

「私…、普通じゃないから」

嫌われる現状を変えようともしなかった、私を励ます君だから、

「普通じゃないって凄いんだよ！！」

私はきっと恋に落ちたんだ＿＿＿。


＊


数年経って卒業式。君と同じ写真には写れない。恋に焦がれた思い出を、胸に仕舞いながら誓った事は＿＿＿、

「涼太に好きになってもらう為に、私変わる」

ねえどうかな？私は普通じゃない。それならば特異なりに、思い切って変わってみようって思ったんだ。

３年前越しの恋心を叶える為に、私は変わった。誰もが口を揃えて言う美少女の顔、スレンダーな身体とおおらかな性格。皆が求めるものを全て手に入れた私を見て、君は私を好きになってくれる？


私は貴方に会えて嬉しい＿＿＿、


＊


『月色mamories(メモリス)』＝『月色の思い出』

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