出所(後半一虎side) ページ47
*
集会から数日後───。
対 愛美愛主で忙しい中、俺はマイキーとドラケンに暫くケースケと一緒に行動する事を伝えて 色々と準備をしていた。
準備、というのは出所してくる一虎を迎える為のだ。
そして今日が一虎の出所日当日だったのだが…、
『起きろ、馬鹿ケースケ!!
寝坊した!!!』バシッ
場「っあ"ぁ?! つーか殴んなや!」
……まぁ見事に二人揃って寝坊したわけだ。
少しだけ先に起きた俺は身支度をしながら声をかけていたのだが、この馬鹿はそれだけでは起きず…。
結局頭を叩いて無理矢理起こした。
脳細胞が減るって?
元々無い様なもんだから大丈夫 大丈夫(大丈夫じゃない)。
予約してたもん取りに行ってから一虎を迎えに行く予定だったが、約束の時間には間に合いそうにない。
仕方がないので二手に分かれる事にしよう。
俺は財布から万札を取り出すと、部屋の合鍵と一緒に机の上に置いた。
一虎の入ってた少年院までは少し距離があるから往復1時間半ってとこか。
『ケースケ、俺 準備出来たから一虎の方行くわ。
時間ねーし お前予約してたやつ取りに行ってくんね?
店は駅中の改札前のとこな。これ予約票と代金。
じゃ、一時間以内によろしく!』
場「ちょっ オイ、アヤノ!!」
『鍵置いたから戸締まりしてけよー!』
有無を言わさず先に家を出た。
急いでいるため、手摺を飛び越えて一階まで降りる。
バイクのエンジンをかけて 同乗者用のヘルメットがあるのを確認して、すぐに出発した。
*
一「お世話になりました」
社交辞令で職員に挨拶をし、門の外に出た。
約二年ぶりの塀の外。
この二年、俺は沢山 後悔と反省をして過ごしてきた。
それもこれも、罪を犯した俺に寄り添って一緒に罪を背負うと言ってくれた場地とアヤノのおかげだ。
二人が居なければ、俺は全てをマイキーの所為にして自分の罪を認める事を拒否していただろう。
実際、そう思っていた時期も確かにあった。
だが 二人からくる手紙や面会、カウンセリングなどを経て、その考え方は間違っているのだと気付く事が出来た。
今はきちんとマイキー達に謝りたいと思っている。
許してはもらえなくても、自分が前に進む為にも 一つのケジメとして行動を起こす事が大事なのだとアヤノが教えてくれた。
本当に二人には感謝している。
照れ臭くて言い難いが、今日くらいは素直に感謝を伝えよう。
*
326人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇♀️めっちゃこの物語良き過ぎます(๑•̀ㅂ•́)و✧更新されるのを楽しみにしています(*^^*)🎵𓈒𓏸 (2023年2月18日 22時) (レス) @page50 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
くろーーーー。 - (*´д`*)ハァハァ好きすぎる・・・!!!これからの物語めっちゃ期待してます!!!!! (2021年11月30日 21時) (レス) @page4 id: 306f53c7de (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:鈴奈 | 作成日時:2021年11月30日 15時