凶兆(前半一虎side) ページ48
*
どこか晴れ晴れとした気分で、迎えにくる二人を待っていた時だった。
「お前が 羽宮 一虎、か?」
一「あ?」
知らないヤツらに声をかけられる。
同年代か少し上くらいだろうか。
人数は四人で、全員同じ白いジャケットを羽織っていた。
一「…どちら様? 俺に何の用だよ?」
「早い話しが お前をスカウトしに来た」
「住居不法侵入に傷害罪、だっけ。上等、上等」
「俺らのボスがお前を連れて来いってさ」
同じ服を着ているところを見るに、どこかの
俺の素性を調べていて、出所する日まで分かっている…。
という事は、勿論俺の周りについても知っているはずだ。
東卍の創設メンバーであることも。
…狙いは俺個人というより、俺の周り?
直感でそう思った。
でなきゃ態々、前科持ちをスカウトしたりはしないだろう。
よっぽどイカれてるヤツなら別だが。
とりあえずコイツらがどこの誰なのかぐらいは知りたい。
俺は二年ぶりの外で、まだそこら辺詳しくないからな。
一「どっかのチームって事?」
「そ。まぁこれからできるんだけどな?」
「東卍に恨みを持つヤツを集めてんだ。
お前もそうだろ? 羽宮 一虎」
一「っ俺は…!」
勢い任せにソイツらの言葉を否定しようとした時だった。
ブロォォオ───。
こちらに近づいてくるバイクの音が耳に入る。
やがて視界に入る見慣れていたバイク。
フルフェイスのメットを外して降りてきたのは、二年ぶりに直接会うアヤノだった。
『よぉ、一虎。迎えに来たぜ』ニコ
*
(アヤノside)
目的地に到着し、視界に一虎らしき人物が入る。
それと同時に、一虎と話す複数人の男達の姿も。
同じジャケットだからどこかのチームだろうが、見た事がない特攻服だった。
白地に、背に天使の…羽?
やはり覚えがない。
とりあえず出所早々に問題を起こさせるわけにもいかないので、スピードを上げてそのまま男達を離れさせる様にバイクを急停車させた。
ブレーキが唸り、甲高い音を上げる。
一虎はケースケと一緒で喧嘩っ早いからなぁ。
『よぉ、一虎。迎えに来たぜ』
ニコ、と表面上の笑顔を作り、メットを外してバイクを降りる。
そのまま男達を無視するように一虎に軽いハグをし、小声で『誰?』と尋ねると「知らね」と返ってきた。
*
326人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇♀️めっちゃこの物語良き過ぎます(๑•̀ㅂ•́)و✧更新されるのを楽しみにしています(*^^*)🎵𓈒𓏸 (2023年2月18日 22時) (レス) @page50 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
くろーーーー。 - (*´д`*)ハァハァ好きすぎる・・・!!!これからの物語めっちゃ期待してます!!!!! (2021年11月30日 21時) (レス) @page4 id: 306f53c7de (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:鈴奈 | 作成日時:2021年11月30日 15時