犬と猫 ページ10
袖の中に伸ばしていた手をぱっと話すと、後ろに感じていた気配は無くなった。
「はは、それが本性ですねぃ。猫と言うよりは化け猫でさぁ」
「こっちは姫に酢昆布頼まれてたのにどこにも売ってないからイライラしてるんです。なんなら彼の代わりに貴方が殴られます?」
「遠慮しときまさぁ。というか酢昆布のためにとかww流石姫のパシリwww」
「黙れこら小僧」
「素が出てやすぜ」
「んでお前に猫かぶんなきゃいけないんだ。疲れんだよってか既に疲れてんだよ!今すぐ散れ!
それかあれだ。酢昆布持ってる?もうどうでもよくなってきたから1枚ぐらい分けてくんない?」
そう言ってから振り向くと、
「…え、何?持ってるんですか?」
私がそう聞くと、少し視線をそらしてから
「……アンタのその喋り方、誰かに似てんなぁと思っただけでさぁ」
「話を逸らしてるんですね。いいからくださいよ。まったく、一体全体世の中どうなってんですか?酢昆布だけ需要が高まるとか意味わからん。」
「あれ、知らねぇんですかぃ?歌舞伎町では空前の酢昆布ブームでさぁ。なんせそちらの姫さんが酢昆布にハマり出したとかなんとか…」
は??
じゃ、なに?
元を辿れば、うちの姫様のせいで酢昆布が無いの??
「…あー、はい、もういいです。なんかどうでも良くなりました。」
「そうですかぃ」
「あの人が元凶だったんですね。もういいやとりあえずあいつ殴ろ……あれ?」
「あーだめだこりゃ逮捕しやす…ってあれ?」
あれ?がシンクロしたのは不可抗力だった。
だって、なんか、後ろにいる(投げた)はずの店員が何故か
「見間違いですかねぃ、あの人こっちになんか向けてやせん?」
「何を言ってるんですか。男って誰でも何かしらにナニを向けてるでしょ」
「あんたよくそれで公務員なれやしたね」
「こっちのセリフですよ」
なんでこいつはいちいち喧嘩を吹っかけてくるんだ。
「おいお前、今すぐその危ないもん収めな」
「黙れええええ!!!くっそう、まさか真選組にバレるなんて…!!」
は???
「兄貴イ!!真選組が来やしたあああああああ!!!」
「「「なんじゃとおるぁあ?!!」」」
は?
は…???
何故か駄菓子だったはずの店の奥からは怖いおっさん達がぞろぞろと…
「…おっ、と。まさか駄菓子屋に扮して過激派攘夷志士を見つけるなんて。こりゃラッキーですねぃ」
そういいながら舌なめずりをする人が隣にいるんですけど!!
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睡魔 noa(プロフ) - 続き待ってますヾ(*´∀`*)ノ (2018年9月4日 20時) (レス) id: 4176890134 (このIDを非表示/違反報告)
八木楓(プロフ) - しゅき (2018年9月2日 21時) (レス) id: dbe5bf77f2 (このIDを非表示/違反報告)
神右宮月左京(プロフ) - あの、岡田以蔵ではなくて、岡田似蔵だと思います! えと、応援してます!!すっごく好きなんで!!頑張ってください!! (2018年9月2日 18時) (レス) id: 0ad6a2b0ae (このIDを非表示/違反報告)
アニオタ菌@葵 - 異三郎ですよ (2018年8月28日 19時) (レス) id: 53026d57c3 (このIDを非表示/違反報告)
gin(プロフ) - めっちゃ面白いです!続き気になります!更新頑張って下さいね! (2018年8月27日 11時) (レス) id: e17fc6e5e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピピミ | 作成日時:2018年8月24日 11時