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16話 ー藍澤ー ページ18

赤司さんの問いに「はい」と答えた私。




別にバスケをまたやりたい訳じゃない。


赤司さんの口車に乗せられた訳じゃない。


バスケ部の一員になりたい訳じゃない。


彼らの力になりたい訳じゃない。


全て暇つぶし。退屈しのぎ。



「よかった。じゃあ明日から正式にマネージャーだ。よろしく頼むね」


差し出された手。その手を握る。すると、いきなり後ろから声がした。とっさに手を離した。



「おい赤司ー。噂のマネージャー候補ってどこだ」



その声の主はさっき、私が興味を持った人だった。

そして、目の前にいる私の存在に気づいていなかった。



「さっきっから探してんだけど、いねぇぞ?今日じゃなかったか?」



キョロキョロと周りを見渡す。なんとなくムカッとする。



「虹村さん、目の前にいますよ。」









「ハァ?目の前………ってうわぁぁぁぁぁぁぁ!!」









私の存在を確認するなり盛大に声を上げる黒髪の人物。

自分の影の薄さはわかっているがそんなに声をあげられるとさすがに傷つく。

その声で部員達の視線が一斉にこちらに向けられる。



「あっ……………えーすまねぇ…部活に戻れ」









部員達に謝罪し、視線が消えたところで再び私に向く。

身長は結構高い。身長が女子の中でも高い方に入る私でも見上げる形になる。



「えー主将の虹村だ。まぁ言いてぇことは山ほどあるが

とりあえずマネージャー引き受けてくれてありがとな。」



言いたいこととはおそらく噂の事だろう。

しかし、どうやら水に流してくれたようだった。



「まぁ正式に部員達に紹介すんのは明日だな。

それと名前!早いとこ覚えてぇから」



名乗れということだろう。





「一年、藍澤 Aです。」






「藍澤な………えっとじゃあ明日から一軍マネだな」






「え?いきなり一軍ですか?」





「あぁ。お前の入部は一軍マネージャーになることが絶対条件だからな。

監督が提案したんだ。誰も文句は言わねぇよ。

んじゃこれ入部届け。明日、赤司に渡せ」





入部届けを渡すと練習に戻って行く赤司さんと虹村さん。

入部届けをバックの中に入れ、私は体育館をあとにした。

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ありんこ(プロフ) - めっちゃおもしろいです!!緑間と仲いいですね!!笑笑更新頑張ってください! (2015年5月31日 17時) (レス) id: 4d2c2a19e6 (このIDを非表示/違反報告)
ミドリン - 藍澤ちゃんのちょっとひねくれた性格が良い!!スッゴく楽しみにしてます!!これからも頑張ってください! (2015年5月30日 20時) (レス) id: 8c21d6e656 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 直しました。ありがとうございました! (2015年5月24日 15時) (レス) id: 0a25db78c6 (このIDを非表示/違反報告)
橙乃かりん(プロフ) - もこすけさん» 才色兼備は美しさという意味も含んでいるので容姿端麗では重複してしまうかと・・・・上からみたいですみません。 (2015年5月24日 13時) (レス) id: c45918c086 (このIDを非表示/違反報告)
もこすけ(プロフ) - 眉目秀麗を容姿端麗に直しました!ご指摘ありがとうございます! (2015年5月22日 19時) (レス) id: 0a25db78c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もこすけ | 作成日時:2015年4月6日 20時

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