【黒バス】藍色少女の噂話 EXTRA GAME 2

続58話 ページ9

妹である日奈が赤司に何かを伝える。
この作戦は妹が自分の力で考えたものだ。
自分は何も手を出してない。









ー強くなったなぁー









少し、寂しくなった。
するといきなり後ろからど突かれた。








「なぁに辛気臭い顔してんだ」









「雫…私そんな顔してなんか」









「してたわよ。捨てられた子犬みたいな顔」









「いや、そんな」









「置いてかれて寂しいーって思ってるでしょ？」









「桃井さんまで…」









顔に出ていたのだろうか？
そう思っていると雫に思いっきり頬を引っ張られた。









「言い訳するのは良くないな。

ほら、言うてみろ子犬。寂しいですーって」









「いたたたた！なにするんれすか！？

はなひれくらさい、このばかぢから！！」









「うるさいこのシスコンが。

いつまでも妹の成長に哀愁漂わせるな面倒臭い。

日奈がやるってんなら見守っとけシスコン。

お前はいちいち心配しすぎなんだよシスコン」









「しすこんってなんかいいうんれすか！！」









すると雫の目が細められ、いきなり頭突きされた。
額を押さえて目を白黒させていると雫が口を開いた。









「信じろ、妹を。

お前の妹は強くなった。でもまだ完璧ではない。

だから…足りないところはお互いで埋めるんだよ。
二人で支えあえばいいじゃないか。

だってお前達は双子なんだから」








あぁ、そうだ。
ひとりで完璧でいようとしなくても、
ふたりで強くなればいいんだ。









「分かったか？シスコン娘」









「〜ッ！分かってますよ！！そんなこと！！」









「良い返事だシスコン。そろそろ妹の作戦が始まるぞシスコン」









「だからシスコンって言いすぎです！！」









叫んで試合に向き直る。
なんだか吹っ切れた気がした。
頭がクリアになる。
さて、妹はどんな作戦を立てたのか。








「青峰さんと黄瀬さん…ってことは」









なるほど、このペアでくるか。









「足ひっぱんなよ」









「あいよっス」









青峰のゾーン強制開放。
黄瀬の完全無欠の模倣。









「何もう勝った気でいんだ脳筋ヤロー。

こっからだぜ、本番はよ…！！」









藍澤は信じる。
妹を、未来を、そして仲間を。

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