照らさないで、スポットライト。 (ページ11)

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__ ﾌﾞﾂｯ

画面を見ると、通話終了の文字。

巴日和、人生で初めてブツ切りというものをされた。

「なるほど、これがブツ切りってやつだね！！」

さっきの彼女の声を思い出す。

あの透き通るような声をこうやって自分に向けて発してくれるなんて昔は思ってもいなかった。

「巴先輩。ミーティング中に電話を取り大声で話し始めるとは、さすがに非常識じゃないか？？」

氷鷹先生の息子さん、北斗くんに言われてここが夢ノ咲の生徒会室の中だと意識を引き戻された。

「あぁ、ごめんね？？でもぼくにとっては彼女からの電話の方がキミたちと話すより何倍も重要だと思ったからね！！」

「なっ...!!!!」

「北斗、抑えて。感情のままに動くとまた日和くんのペースに流されるよ。」

「でも彼女に言われた通り、ミーティング中にマナーモードにしてたら電話にも気づかなかったし出ることもなかったね。これはぼくが悪かったよ、ごめんね？？？」

ぼくが謝ると、北斗くんは納得がいってないのか微妙な表情をしていた。

この子、思ってることが顔に出ててちょっと面白いね…♪

「日和くん、さっきの声の彼女は君のプロデューサーなのかい？？」

何かを確信したかのような目で英智くんはぼくに問いかける。

「ぼく個人じゃなくて、Eveのプロデューサーだね！同じ玲明に通ってるから、Eveのプロデューサーとして活動していても何も可笑しくないね！！」

玲明という言葉を聞いた途端、驚いたように目を大きくする英智くん。

...いいね、その表情。

「まさか、玲明にあの子は行ったのか...。てっきりアイドルに関わる事なくこのまま生きていくのかと思っていたからビックリだよ。」

「ちょっと待て、天祥院先輩。さっきからなぜ巴先輩のプロデューサーについて考えているんだ？？というか、Eve側に専属でプロデューサーがいるならそのプロデューサーもミーティングに参加するべきではないのか？？？」

「英智くん、ぼく達のプロデューサーが誰だか君は分かっているね？？そして、ミーティングに彼女が現れない理由も。」

「あぁ、もちろん。僕が彼女の声を聞き間違えるはずがない。」

そうだよね、だって。

「咲夜AちゃんがEveのプロデューサーなんだね？」

君は僕と同じで彼女のファンだったのだから。