【男主】不良系アイドルはヤンキーじゃないようで。【あんスタ】

41話 ページ43

「じゃあ、かんぱ〜い！！」



カラン、とグラス同士が重なる音と乾杯の声が響く



ノンアルのカクテルを一口飲んで息を吐いた



ES近くの居酒屋での打ち上げ

俺を含む出演者のみんな、音響さんにスタイリストさん、イベントスタッフの方々



結構大きめの規模のイベントだったらしく関係者もいっぱいだ



俺、打ち上げ苦手なんだよな…



酔っぱらいの対応は疲れるし、

初対面の人には怖がられるし(絶対仕事の路線のせい)、

得意なことなんてあまりないから一発芸見せろって言われてもできなくて恥かくし、



こう考えて見ると嫌なことしかねえじゃねえか



逆先「A、今日結局どうだっタ？」



スタッフさんと喋っていた夏目が俺の隣に座ってきて言う



『結構楽しかった

でもまだステージは少し怖えよ』



「そっカ、まあ今日はお疲れサマ」



充分頑張ったんじゃなイ？大成功だったシ



そう言って少し笑う夏目



くだらない世間話を食事をとりながら話しているとふと視界に影が落ちる



話していた夏目は俺を見てからかうような笑みを浮かべている



明星「へへーん！鬼！」



指で角を作り俺の頭に生やしていたらしい



子供かよ…場酔いでもしてんのか？



笑っている夏目を睨みながら明星クンの腕を掴み下ろさせる



ふと、あいつとの思い出がフラッシュバックする

苦々しい思い出ばかりだけれどいつまでもウジウジしていられない



ファンの皆も夢ノ咲のライバルも待ってくれてる



昔のことは忘れて前進まなくちゃいけないもんな

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