【黄瀬涼太】あなたの事タイプじゃないんだけど【黒バス】【赤司征十郎】season2

事故 ページ17

私の目に飛び込んで来たのは、真っ赤な血がたくさんついている涼太が横断歩道に横たわっている最悪の光景だった


救急車のサイレンが遠くから聞こえてくる


な……んで？


私は無意識に彼のもとに駆け寄り名前を呼ぶ


A「涼太？涼太！？」


震える手で涼太の手を取り握りしめて何度も彼の名前を呼び続けた


救急車が来て隊員の人に知り合いなら一緒に乗ってと言われて迷わず同乗した


搬送された病院では血を流しすぎている、輸血が必要だという事になり検査が行われていた



涼太の母親であろう人が医師と話をしている

黄瀬母「涼太は！？無事なんですよね？」

医師「今のところはなんとも……緊急オペをするので輸血がすぐに必要なのですが、涼太さんはA型のRh陰性ですね？」

黄瀬母「さぁ、そこまでは……」


Rh陰性……！？


医師「院内には今置いていない血液の種類なんです……どなたか同じ方いらっしゃいませんか？取寄せしていたら間に合わない可能性が高く、すぐに必要です。」


涼太の母親は困っていた
何を言われているかよくわかってないからだろう

Rh陰性は200人に1人程度しかいない血液の種類だ
同じRh陰性の血液でないと様々な副作用が出てしまうらしい


私は涼太の母親と医師の目の前に立った


A「あの……私、A型のRh陰性です！私の血を使って下さい。彼を助けて下さい！」


深く頭を下げて涙ながらに頼んだ
今私にできることはこれくらいしかない


黄瀬母「えっと……あなたは……？」

A「彼の友人です、いつもお世話になっています。」


涼太の母親は泣き崩れて私の手を握って

黄瀬母「ありがとう……」

と言ってくれた



医師から検査をすぐ行うからと検査する部屋に向かう
短い時間で手際よく検査が行われていく


私の血が使える事が分かったので血を抜く準備をされた



あ、征にこの事を伝えなければ……
一度電話をかけさせてもらった


留守電になってしまったのでメッセージを残す

A「涼太が事故に遭って……今一ノ宮病院にいます。また連絡するね…」


「急いで！！」

そう言われて慌てて電話を切った
征は気付いてくれるかな

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