卌弐 ページ27
no side
『杏寿郎!』
「よもや!Aさんと任務に行けるとは!!
光栄な限りだ!!」
蝶屋敷の面々に礼と任務の旨を伝えたAは
駅の構内にて煉獄杏寿郎と合流した。
『光栄なのは私の方だよ。
杏寿郎の足を引っ張らない様に頑張るね』
「Aさんが足を引っ張るなど有り得ない!
Aさんはご自分を過小評価し過ぎです!!」
クワッとAに詰め寄る煉獄。
相変わらず視線はどこを向いているのか分からない。←
『お、おぉ……ありがとうね……?
じゃあ汽車に乗ろうか……』
「承知!!」
煉獄はAと任務に行けるのが嬉しいのか
どこか上機嫌で汽車に乗り込む。
Aもまたそんな煉獄を微笑ましげに見て
煉獄の向かいの席に腰を下ろした。
「弁当を十個ばかり頼んでも良いだろうか!」
『杏寿郎が好きなだけ頼めば良いと思うよ。
もっと食べるでしょう?』
「よもや!Aさんにはお見通しでしたか!!」
『私も五つ程お願いしようかな』
運ばれて来た二十に近い弁当。
煉獄はうまいうまいと叫びながら食べ始めた。
『確かに美味しいね』
「うまい!」
『うんうん。漬物も味がしみていて良いね』
「うまい!うまい!!」
『おお、本当だ。さつまいもの天ぷらが入ってる。
良かったねぇ杏寿郎』
乗客たちはなぜ会話できるのか謎だった。
…………慣れである。←
そんな2人の横に
全集中・常中を身につけた3人が立つ。
どうやら煉獄を探して来た様で。
「あの……すみません」
「うまい!」
「れ、煉獄さん」
「うまい!」
「あ、もうそれは すごくわかりました」
『"どうした"って聞いているんだよ。杏寿郎は』
Aを見た我妻善逸は顔を赤くし
竈門炭治郎は九十度の礼をし
嘴平伊之助は勝負だ、と叫んだ。
『今回は私もこの件に携わる事になってね。
お館様のご判断で杏寿郎の補佐に回っているんだ』
「そうだったんですね……!
俺たちも乗った以上はご一緒させて下さい!」
「Aさぁん!俺、頑張って薬飲みましたよ!
ナニしてくれるんですか!?」
「あの蜘蛛の時の強ェやつだなお前!!
俺と勝負しろ!!」
『よく頑張ったね善逸君。これからも頑張れ!
伊之助君はまた今度ね。時間がある時にしようか』
Aは笑顔で善逸の頭を撫で伊之助と約束をした。
大人の対応である。
619人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
沙羅(プロフ) - 邑さん» コメントありがとうございます!!長らくお付き合い頂いて本当に嬉しいです……!芽吹お師匠のところは私も書いてて泣きそうでした……今後は宇髄さん以外にも沢山の方が登場予定なので、ぜひよろしくお願いしますー!! (2020年2月2日 18時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
邑 - 前編から読ませて頂いています、凄くこの作品好きです!!師範のところ、もう、涙がぼろぼろでてきました...!! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 451c1f62e7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:沙羅 | 作成日時:2020年1月26日 21時