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伍拾捌 ページ43

no side




数日後、蝶屋敷──────





善逸は饅頭片手に廊下を歩いていた。





煉獄の戦闘不能と柱の引退は知れ渡り

未だ昏睡状態である。





「炭治郎!
まんじゅう(無断で)もらってきたから食おうぜ!」

「炭治郎さんがいませぇん!!」





ゴッ、と痛々しい音がして

善逸が鼻血を吹き出しひっくり返る。





「あーっ善逸さんごめんなさぁい!!」

「いや全然大丈夫。どしたの?」

「焦点が大丈夫じゃないですぅ!」





きよが泣きながら善逸の鼻血を拭く。

炭治郎の行方不明も含めて泣いていた。






「馬鹿なの?」





善逸はギョッとしたように叫んだ。





それもそのはず。

炭治郎の腹の傷はかなり深かった。






『炭治郎君ならだいぶ前に出掛けたよ。
顔を真っ青にさせながら歩いていったなぁ』



「えぇ!?アイツほんっとに……
ってAさん!?!?
何で起きて、えっ!?ちょ、大丈夫ですか!?」



「A様まで起き上がってますぅ!!
貧血で運ばれたとはいえ重症なんですよぅ!!」



『ちょ、きよちゃん泣かないでっっ!?
傷なら塞がったから、ね?もう大丈夫だからさ』





普通に廊下を歩いてきたA。

スタスタ歩いている。こいつヤバい。





「Aさんいつ目が覚めたんですか?」


『運ばれた日の夕方かな?』


「化け物ですか??」←


『んだとこら。ちょっとそこ座れや』←





Aは煉獄に次ぐ重症者だったが

回復力は前述の通り化け物並なのである。←←





『しのぶちゃんに鍛錬は止められてるし
今は(・・)訪問も出来ないから退屈なんだよね』


「大人しく寝てるべきだと思います。
なんなら俺が添い寝しましょうか?」←


『はは。面白いこと言うなぁ善逸君は』


「すみません冗談ですからそんな目しないで下さい」





Aの目は変なものを見る目だった。

そんなAの手をきよは引っ張る。





「まだ休んでいて下さいぃ!!
あっ!音柱様からお手紙も届いてますよ」


『捨てといて良いよ』←


「できませんよぅ!」





渋々手紙を受け取るA。

Aは何とも言えない顔をして部屋に戻った。






数分後、勝手に出歩いていたことに対して怒る

しのぶの声が蝶屋敷に響いていたとか。

伍拾玖→←伍拾漆



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沙羅(プロフ) - 邑さん» コメントありがとうございます!!長らくお付き合い頂いて本当に嬉しいです……!芽吹お師匠のところは私も書いてて泣きそうでした……今後は宇髄さん以外にも沢山の方が登場予定なので、ぜひよろしくお願いしますー!! (2020年2月2日 18時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
- 前編から読ませて頂いています、凄くこの作品好きです!!師範のところ、もう、涙がぼろぼろでてきました...!! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 451c1f62e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:沙羅 | 作成日時:2020年1月26日 21時

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