運命の人 ページ7
もしも七海さんと出会えていなかったら...。
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『私、七海さんと出会えなかったらどうなってたでしょう...。』
七海「突然ですね。Aさんなら、きっと真っ当な道を歩んでいたと思いますよ。」
『七海さんは、私より高学歴でモデルさんみたいに8等身の女性と出会えてたかもしれないじゃないですか...。』
私は、言っても仕方ないと思いつつもそんなことを言ってしまった。
七海「妙なことを言いますね。私にはAさん以上の女性なんて居ませんよ。東大卒のモデルだとしても、Aさんには敵いません。」
『ズルいですよ...。少しくらい、意地悪でもいいのに...。』
七海「私の本心ですから。Aさんこそ、私より稼ぎの良い男と出会えたかも知れませんよ?」
『そんな訳ないです!七海さん以上なんて考えられません。』
七海「私も正に同じ気持ちです。私達は幸せ者ですね。」
そう言った七海さんは優しい表情をしていた。
『そうですね、七海さんには敵いません。』
きまりが悪そうにそう言った私を、七海さんが抱き締めてくれた。
七海「今日のAさんにはいつも以上に愛情表現が必要ですね。」
『...私、七海さん以外の男性と付き合ったら、ここまでの幸せは感じられなかったと思います。』
七海さんの胸の中で、心からそう思った。
『今までも、恋をしなかった訳じゃないです。でも、こんなに幸せな気持ちにさせてくれるのは七海さんだけです。』
七海「私の方こそ、Aさん程に自分の存在を肯定してくれる女性に出会ったことはありません。」
七海さんの胸の中は、温かくて優しい香りがする。
鍛えられた身体に包まれる度に、この上ない幸福感を覚える。
"出会わなかったら"なんて考える必要は無くて、"出会うべくして出会った"のだと今は思える。
お互いが幸せになるために出会った。
そう信じたい。
七海「Aさんは、私のようなアラサー男に包まれるのが好きですか?」
『男は30からって聞いたことありません?それに、私が選んだ人ですから。アラフォーになっても、還暦になっても包んでくれたら嬉しいです。』
そう言うと、私を包んでいた七海さんの体温が少し上がった気がした。
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カズミン - ありがとうございますぅ! (6月8日 14時) (レス) @page11 id: 1a495ea85f (このIDを非表示/違反報告)
カズミン - 大好きなナナミン!!こんなの言われたらまず死ぬ (6月7日 17時) (レス) @page2 id: 1a495ea85f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:木綿豆腐 | 作成日時:2022年7月18日 22時