脳みそ腐っとるんか？

お隣、16日目 ページ16

▽


「そういえばAはどこでアイツらと知り合ったんや？」

「あいつら…あ、宮ツインズ？」

「せや」

「どこで…うーん、侑君と席隣になって、それで治君と知り合って！あっでも治君は昔ひょっとこつけてなんかしたり！」

「ひょっとこ？よお分からんな」


ですよね。

自分でもこの説明ヘタクソだなって思った！


「…まあ、仲がええんやな随分」

「最近仲良しになりましたね〜」


男の子の友達は新鮮！と言って北さんに誇らしげな顔を見せると、なんだかちょっと不満げだった。えっ何地雷？地雷踏み抜いた？

なんだか雲行きが怪しい。

心なしかさっきより距離近いし、北さん何も喋らないし。



「き、北さー…ん？」

「…………」

「っえ、ちょ！」


ぐいっと腕を引かれ、体勢を崩す。

…あれ、ていうかまずい北さんとゼロ距離なうじゃない？距離感バグってない？気のせい？気のせいじゃないね！

なんてふざけたフリをしつつも実はしっかり焦ってる。


「きたさーん…？北さん、さん、サンサン太陽！」


シーン。

誰か殺してください。

渾身の一発ギャグだったんだけどな！北さんは笑いもしなければ怒りもしないし、呆れもしない。いや一番辛い反応がそれですやめてください。


「こんな時までふざけるんやな」

「ふ、ふざけてないです……」


ヒイなんか怒ってらっしゃる！？気のせいかな切れ気味じゃない？(震え)私の耳には『こんな時までふざけるんやな(殺意)』って感じに聞こえたけど、気のせい？


「あの、その…離して頂けるとアリガタイナー…」

「いやや」


怖い！

怖いとは何か、北さんのことである(出典:広辞苑)って出てきてもよさそうだねそろそろ。前世界共通認識じゃないかなハハハ。

(あああ早く帰ってきて宮ツインズ)

私が北さんの手によってサイコロステーキにされる前に早く！


「なあ」

「ハイッ」

「俺と二人きりいやか？」

「……っは？」


意味がわからない。


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