【東卍】壁ドンしてみた！

5種類の結果パターン

どーぞ！ - 2024年4月26日

▽ドラケン


「ドラケン〜！今暇？」

「あ？ああ…まあ、暇」

「じゃあさじゃあさ！そこ立ってよ！」


指をさした先は壁。ドラケンは首を傾げながらもそこに立ってくれて、私は満足気に頷いた。この前学校でリア充が『壁ドン』なるものをしているのを見てしまい、それ以来憧れていたのだ。

今回は偶然通りかかったドラケンに、『壁ドン』しちゃおうと思います！というアホな企画なわけだけど、ドラケンは優しいから多分許してくれるだろう。


「これでいいか？」

「うん！ばっちり！じゃあ行きます！…………」

「…………どうした？なんだこれ？」


想 像 と 違 う ！

私よりはるかに高いドラケンに壁ドンをすると、お兄ちゃんにちょっかいをかける子供のような図が出来上がってしまった。私の顔はドラケンのお腹とご対面していて、壁ドンとは、って感じである。

身長が高いドラケンを相手に選んだのは失敗だったか！


「ダメだ！もっと小さい人…そうだ！マイキーにしよう！」

「お前それマイキーに聞かれたら殺されんぞ」

「内緒でお願いします……」


マイキーならそれほど身長も違わないし、私の想像している壁ドンなるものができるだろう。そうとなれば善は急げだ！こんなところでもたもたしている暇はない！


「ごめんねドラケン！私ちょっ、わっ」

「自分だけやって終わりはズルイんじゃねーの？」

「え、とあの……」


気づけば立場は逆転していて、私はドラケンに壁ドンされていた。身長の高いドラケンの壁ドンは威圧感が凄くて、私は委縮してしまう。どこを見ていいか分からなくてきょろきょろしていると、ドラケンと目がばっちりあった。


「マイキーんとこ行くつもりだったか？」

「えと、まあ……」

「へえ、浮気とは悲しいなあ？俺以外にもすんのか？」

「う、浮気って別に！ドラケンと付き合ってなっ」

「俺は好きだぜ」


え、と思わず声が出た。

一気に体温が高くなり、見なくても自分の顔が真っ赤に染まっているのが分かる。目の前のドラケンは余裕そうな表情をしていて、なんだか悔しい。


「俺以外の男にこんなことしようとした悪い子には、お仕置きが必要だな？」


にやりと笑ったドラケンを見て、私は背筋が凍る。

＿＿ああ、誰か助けてください。

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