向い合わせの空【花宮真】 (ページ6)

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逆だぞページ6

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鉄平にもらったお気入りのぬいぐるみを背中で押し潰して、ソファーにふんぞり返っている悪童に睨みをきかせながら、私は黙々と夕飯を作っていく。

絶対わざとでしょアレ。一昨日クリーニングに出したばっかりなの知ってるクセして、なんて姑息な。

てかっ、どうして私がアイツい言いなりになって夕飯の支度しなきゃいけないのよ。

今日だって煮込み料理にするつもりなんて無かったのに、あんのバカがあれがいーだの、これが嫌だの、文句ばっか言いやがって。

手伝わないのなら口出すなっての！！私はアンタの家政婦でもなければ彼女でもないんだから、余計な仕事増やさないでよ。

今度また無駄に自分の得するアイディア押し付けてきたら、その整った顔にテツくん直伝のイグナイトぶちこんでやる。

花宮「誰になにをぶちこんでやるって？」

貴「ちょっと、勝手に人の心読まないでくださいよ。気持ち悪い。あとその腕どかして離れてください。暑苦しいです、変態。」

花宮「おまっ………語尾に悪意しか感じねぇんだけど。つーか離れて欲しかったらさっさと飯作れよな。

何時間かかってんだよグズ。もう８時じゃねぇか、このままだと夕飯じゃなくて夜食になっちまうだろ、ヴァーカ。」

貴「バカにバカって言って欲しくないです馬鹿。そもそも貴方がリクエストしてこなければこんなに時間とったりなんてしませんでした。自分で自分の首を絞めておいて何様ですか？」

花宮「俺様だ。言い訳なんかしてねぇで手ぇ動かせ、手を。味染みてなかったらお前の洗濯物に泥流し込むぞ。

いや、むしろ確実にお前にダメージ負わせるのなら、気ぃ緩んで全裸になってる風呂覗いた方がいいな。」

おっと。皆さんお聞きしましたか？このオタマロ、私の全裸が見たいと高らかに公言しましたよ？女性の敵です。犠牲者が出る前に排除しなければ。

とか何とか言っているうちに、鍋からは甘い、和食特有の空腹を誘う香りが漂ってきて、この男はさらに体を密着させて催促をしてきた。

もう分かりましたから本当に離れてください。貴方が背後に居るせいで料理をお皿によそうことが出来ないです。

花宮「Aーっ。はやくしろよっ。」

貴「( ´∀｀)お前が邪魔で動けねぇんだよカス」

はいはい。今運びますからね。

花宮「本音と建前が逆だぞ。」

貴「(´・ω・`)」

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