向い合わせの空【花宮真】 (ページ31)

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酔いましたページ31

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花宮「おいA、平気か？」

貴「これが大丈夫に見えたら貴方の眼球はガラス玉ですよ…」

吐きそうです…完全に酔いました…

今すぐにでも私を下ろしてください。転げ落ちてでも下車したい位の重症やで。ホンマにアカン。

花宮「だから夜の間に着いておきたかったっつーのに、中途半端な時間に目ぇ覚ましやがって。」

それ悪いの私なんですか？どう考えても無実なんですけど、ここが車の中じゃなければ裏拳かましてやるのに。

むしろ人生リタイアしやがれ、この悪童が。大体貴方が私を連れてこなければこんな事にならなかったんですよ？責任取って死んでください。

てゆか渋滞とかマジありえねぇ。はやく着いてよ。もうもたないから、花宮さんと２人っきりなんて精神的にも肉体的にも、もたないから。

花宮「喧嘩売るなら降りてからにしろよ。具合悪いくせに強がりやがって。」

貴「… うるさい。」

花宮「わかったからうつむくな、外見てろ。余計気分悪くなったらどうすんだよ。」

貴「……オタマロ嫌い。ダンクできないくせに生意気。」

花宮「八つ当たりできる余裕あんなら運転変われ。あとダンク関係ねぇだろ。」

貴「…ジュース飲みたからとって。」

花宮「俺の話は無視か。殴んぞ。」

とか言いつつご丁寧にキャップまで開けてくれました、何気に優しいですよね。お礼に鼻で笑って差し上げます。

通常運転でこれならもっといいのに。ほぼ毎日の様に貶されまくってるから身に染みますよ。

あ、これ柑橘系だ。美味しいです。

貴「……はぁー・・ちょっとスッキリしたぁ…」

花宮「フハッ、そりゃよかったな。」ﾎﾟﾝｯ

貴「！」

世にも奇妙な体験を現在進行形で味わわせてもらってます。

頭撫でられるとか予想だにしてませんでした。驚愕のあまり開いた口が塞がりません。

だってあの花宮真が！人の不幸は蜜の味とかぬかしてたあの悪童が！ラフプレーをこよなく愛すゲス宮が！

貴「とても貴重なショットですね。ありがたく堪能させてもらいます。」

花宮「あ？何のことだよ。」

貴「いいえ〃なんでもありません〃」

花宮「……にやけてんじゃねぇか。」

貴「気のせいです。言いがかりはやめてください。なぶり殺しにしますよ？」

花宮「はいはい。大人しくしてねぇとシートベルト外れるから暴れんな。」

貴「ウィースッ」

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