向い合わせの空【花宮真】 (ページ3)

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誰がドーテーだページ3

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ひとつ聞いてもいいだろうか。

貴「さりげなく人の腰に手を回してくるのやめてくれない？気持ち悪いんですけど、セクハラで訴えますよ？」

花宮「混んでるんだから仕方ねぇだろ。こうでもしなきゃお前逃げやがるし、迷惑してんのは俺の方なんだぜ？」

貴「知らねぇよ。いいから離せ、ゲスがうつる。つか逃げるも何もお前が嫌いなんだから当然の行動でしょ。

文句いってる暇があるんならその顔つかって女の子でもナンパしてきなさいよ、ドーテー」

花宮「テメッ……誰がドーテーだよ。んなカッコワリィもんとっくに卒業してるっての、お前の体で」

貴「シネ、半永久的にシネ。どこの誰がお前なんかに自分の大切な体を売り渡すって言うのよ。

それならマフィアにでも臓器売買した方がよっぽど金になるしプライドも守れるわ。」

花宮「とか言いつつ顔が真っ赤ですよ？もしかして照れたの？ねぇ、照れちゃったの？」

１０人中１０人の女性が骨抜きにされそうな卑猥な笑みを浮かべて、私をからかうこの人を誰か止めてくれないでしょうか。

公共の交通機関でこんな堂々と痴漢してくる人、滅多に居ませんよ。

警察は一体何をしているんですか。さっさっとこの下品な眉毛をしょっぴいてください。でなければ私の身が危険です。

貴「わかりました。その喧嘩、いい値で買取らせていただきます。とりあえず表出ろや、どたまカチわんぞコラ。」

花宮「おーおー怖い。そんな可愛い顔して言うことは乱暴ですねー。

だからその年で彼氏も出来ないんじゃないですかー？せいぜい行き遅れない様に気を付けた方がいいですよー。」

もう本当になんなんですかこのクズ男、いい加減にしてくださいよ。そんなに私の事が嫌いなのなら話しかけてこなければいいじゃないですか。

そうやって話を振ってくるから私も応戦しなくちゃいけなくなるんですよ。うすら馬鹿。

そもそも電車じゃなくて車があるんだからそっちを使えばいいのに。どうして毎回こうやって遠回りな事ばかりしたがるんでしょうかね。

悪童だかなんだか知らないけど、絶対この人馬鹿だよ。てか、もうただの馬鹿でしかこの人の事をみれない。

花宮「そろそろ着くぞ。降りる時ちゃんと足元見ろよな。」

貴「ウィッス。」

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