明智のち天海 〜死神たちの短編集〜

休日はゲーム (現代) ページ9

明)A...

貴)とりゃっ...!よっしゃぁ!カジキ捕ったどー!

明)A!

貴)うわっ!?何!?どうしたの、みっちゃん??

明)いつまでそのゲームをやっているつもりですか?せっかくの休みで2人きりで過ごそうと思ったのに貴女はゲームばかり...私はもう必要ないのですか?

貴)どっどうしてそうなるの!?私にはみっちゃんが必要だよ!!

明)なら、どうして私に構ってくれないのです...

やばい...みっちゃんが怒ってる...!あの目は絶対怒ってる!

貴)ごっごめんなさい...!ついゲームに夢中になって...これ、釣りとか虫とりとか出来て面白いんだ...みっちゃんもやってみる...?

私はみっちゃんに恐る恐るゲーム機を差し出した。

貴)えっと...プレイヤーがこの釣り竿を持った女の子で周りを歩いてる動物はこの村の住人。話しかけてみてもいいよ。話しかける時はAボタン、あっ、釣りや虫とりするときもAね。

明)このゲーム知ってます。CMで見たことあります。これは...前作のものですよね?

貴)そうだよ!今出てるのも欲しいけどマネーがね...それと、釣りが出来ないとこがちょっとね〜

明)そうですか...では、その貴女が大好きな釣りについて教えてください。

貴)あっ、うん！まずは十字ボタンで歩いて魚影を探して！

明)魚影......これですか？

貴)そうそう！って、背びれつき!?それ絶対釣らなきゃ！じゃっじゃあ、魚影の頭のほうにAボタンで釣り糸垂らして、何回か魚が浮きをつついて1回だけポチャンって鳴るからそのときにAボタンをまた押す...私の説明でわかったかな...?

明)なんとなくわかりました...では、やってみます...

貴)慎重に.........おっ!やった!

明)おや、これはサメですか...こんな釣り竿で釣れるとはさすがゲームですね...

貴)すごいよ、みっちゃん!!初めてなのにこんな大物!!

明)フフッ...A、次は虫とりを...

貴)うん、わかった!虫とりはちょっと難しいからね〜

こうしてゲームに目覚めたみっちゃんはいつの間にか自分のゲーム機とカセットを買い、私と通信して遊ぶのが休日の決まりになりました。

貴)ねぇ、みっちゃん...

明)何ですかA?

貴)私に手紙を何通も出されると、住人からの手紙とかが届かないんだけど...

明)私からの手紙より住人からの手紙が良いのですか?

貴)そういうことじゃないよ!私はただ...

明)なら、良いですね？

貴)うん...って!何で私が仲良くしてる子を穴でかこってるの!?

明)Aに近付いた罰です。

貴)やめろぉぉぉぉ!!

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