明智のち天海 〜死神たちの短編集〜

美男子＝敵 (現代) ページ34

目を開けると真っ白な天井が見える

気がつくと私は真っ白なベッドの上にいた

はて、ここはどこだろう

さっきまで体育の授業でプールに入っていたはずなのだが...

水着を着たままだからさっきまでプールにいたのは間違いない

むくりと起き上がって辺りを見回すが真っ白なカーテンに囲まれていてよくわからない

だけど、この薬の臭い...

ひょっとするとここは...

貴)保健室!?

私は大きな声を出してからはっと口を塞いだ

天)おや?

黒い影が映る

天)お目覚めですか。

カーテンが開けられ、私は目の前にいる人物を見て固まった

保険医の天海先生

白銀の髪の毛が陽光を受けてキラキラと輝いている

マスクをしているので目元しか見えないのだが、すごく美形な先生

ただでさえ男というものが苦手な私にとっては美男子はボスキャラなみに恐ろしいもの

天)大丈夫ですか...?

そんな私の心の内を知らず心配そうな顔をして...いや、マスクしてるから心配そうな目をしてと言ったのほうがいいか

貴)はい...

天)何があったか覚えていますか?

貴)全く...

天)プールで溺れたんですよ

貴)溺れた...

私はその時の記憶を必死に手繰り寄せようやく思い出した

そうだ、私は平泳ぎの練習をしていて....足がつってそのまま...

なんて情けない...足がつって溺れるとか恥ずかしい...

天)私がここに連れて来るまでぐったりしていたので心配でしたが、もう大丈夫そうですね。

貴)ッ!

先生に頭を撫でられて思わず、ビクリと体が反応してしまった

全く美形は恐ろしいことをしやがる←

貴)あっあの...先生がここまで私を...

天)えぇ、そうですよ。ここまで抱き上げて来ました....あ...そういえばAさん水着のままでしたね。貴女のクラスの子に着替えを持ってきてもらいましょうか...

え......じゃあ、先生は水着姿の私を抱き上げて...もう死にたい...

天)あぁ、ですがせっかくですから水着姿のAさんをもう少し堪能するのも良いですね。

貴)えっ!?

ベッドの上に上がってくる先生

美形な顔が迫ってくるよぉ

天)ンフフ...この水着が濡れて肌に張り付いている感じが良いですね...

なんか変態発言してるし、すごい見つめられてるし怖いよ!

マスクを外す先生

そこには思った以上に綺麗なお顔が...

貴)ぐはっ!←

必殺技 気絶を発動した

私はもう目覚めないであろう(たぶん)




(おや、気絶してしまいましたか...なら何をしても大丈夫ですねぇ...ククッ!)

((がばっ!)Noooooッ!!)

入れ替わりは突然に 1 (戦国)→←歪み (戦国) ＊グロ注意

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す