明智のち天海 〜死神たちの短編集〜

2/14 バレンタイン企画 光秀ver. ページ27

貴)みっちゃん...ちょっと離れてくれないかな...?

今日はバレンタイン。なので、恋人のみっちゃんにチョコケーキを作ろうと思ってるんだけど...

明)嫌です

みっちゃんは私を後ろから抱きしめたまま離れない。今、チョコを湯煎で溶かしてるところなのだが、はっきり言って邪魔なのだ。

貴)ねーねーやりにくいからさー頼むよーみっちゃんにチョコケーキ作ってあげたいんだよー

明)私はAの体にチョコを塗って食べられればそれでいいですよ。

貴)そんなのお断りだよっ！

全くみっちゃんの変態っぷりには今でもついてけないよ...
そんなの嫌に決まってる!

明)私はチョコよりAのことが食べたいです...

私の腰に手を回してきて、悲しそうに言う。でも、そんなふうにしても私は動じないぞ!

貴)そんなこと言われても私はチョコケーキ作るもんね。おっ、チョコ溶けてきひゃぁっ...!?

いきなり彼が私の首筋に噛みついた。

貴)なっ...やっやめっ...////

すぅっと首筋を舐め上げられ、力が抜けて彼にもたれかかる。その時、私が持っていたチョコが入ったボウルを取り上げ、嫌な笑みを浮かべる彼。こういう顔をする時はこの後に絶対嫌なことが起きるというサイン。

貴)あっ....それっ...返っ...して...////

明)駄目です...これは今から私が使うんです...

そう言って、私のブラウスのボタンを器用に外すと首から胸元にかけてチョコを少し垂らし、それを舐め始めた。

貴)熱っ!?何するっひゃうっ!...にゃっ...やめっ////

明)クククッ...やはりこちらのほうがいいですね....

貴)もう！やけどしたらどうすんの！ってちょっと!どこに連れてくき!?////

みっちゃんは私を抱き上げるとソファの上に寝かせて、持っていたボウルはテーブルの上に置いた。そして、私の上に馬乗りになり、優しい口付け。

明)バレンタインに貴女を頂いてもいいですか?

私の頬をすぅっと撫でて、熱っぽい目で見つめてくる彼。

貴)っ...!もう、しょうがないなー////

私は彼の頭を引き寄せると、彼と同じく優しく口付けた。

貴)今年だけだからねっ////

どちらともなく口付けを交わす。あー結局、彼に流されちゃったな。





─バレンタインにはチョコより甘い君を





(体ベタベタ...)

(フフ...最高のバレンタインでしたよ、来年もお願いしますね)

(今年だけって言ったじゃんっ!こんなチョコまみれになるなんて勘弁だよ!////)

(あんなに気持ちよさそうにしていたのにですか?)

(しっしてないもんっ////////)

無垢 (現代)→←2/14 バレンタイン企画 天海ver.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す