百五十五振り ページ37
「審神者業を疎かにしてしまい、大変申し訳ありません。本丸の運営を代わりにしていただき、感謝の気持ちで一杯です。…そして、心配をおかけして、申し訳ありません。自分の身一つ守れぬ審神者ですが、どうかこれからも、歴史を守る為に、皆の力をお借りしてもよろしいでしょうか。私は、皆の忠誠を誓う主として、まだ此処に居ても良いでしょうか」
言いたい事を全て伝えた。声が震えて、果たして皆に聞こえていたのかさえ怪しい。
捲し立てる様に喋り、息が荒くなる。
大きく深呼吸をして、意を決して顔を上げた。
すると、
「あるじさま！！」
「ヴェッ」
今剣が勢い良く抱き着いてきた。当然、その動きに耐えられず背が床に着く。
「い、いま……」
「ほんっとうにしんぱいしたんですよ！！？」
その表情を見て、思わず黙り込む。
目に一杯の涙を溜め、今すぐにでも泣き出してしまいそうで、思わず手を伸ばして抱き締める。
「もっとじぶんをたいせつにしてください、あるじさま」
「うん…ごめん」
「おねがいだから、しににいかないでください、あるじさま」
「うん、そうする。私だって、死にたくない」
「ぼくにちかってください、あるじさま」
「神様に誓うのは怖いから辞退させてもらうよ」
「それ！やくそくをまもるきありませんね？！あるじさま！！！」
ばっと顔を上げ、眉を釣り上げて私を見下ろす今剣。
思わず笑ってしまった。
「守る気はあるけど、神様に誓うのは怖いから嫌なだけだって。もし約束を反故にしたら、呪われるんでしょ？」
「のろいませんよ？！いつのじだいのはなしですかそれ！！」
「いつだろ…古事記に書かれてるくらいの話かな」
「それはかみというそんざいがあたりまえのときのおはなしですよ！そんな、かみさまさいせいき！みたいなときとおなじにしないでください！！！」
今剣がぽすぽすとわたしの胸を殴る。
全く痛くなくて、余計に笑ってしまう。
「私は死にに行かないよ、今剣。安心してよ。私、これでも約束は守る方なんだよ」
「そんなことをいって……またぼくをてごめにするきですね！」
「いや、これっぽっちも思ってないよそんな事」
今剣は頬を膨らませ、私の胸に顔を埋めた。
「しんぱいさせないでください、あるじさま」
「分かった。努力する」
今剣の頭を撫でていると、視界に赤髪が映った。
「おかえり、主さん」
「うん、ただいま。調子はどう？」
「全く絶好調だな！早く戦に連れてってくれよ！！」
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ナガミ(プロフ) - 睦月乃さん» 御意見、有難う御座います！良い話だなんて…創作者として冥利に尽きます。大変嬉しいです！！私も長い話の方が好きなので、もうなんなら文庫本になるくらいに書きたいと思います！！ (2018年9月16日 0時) (
レス) id: 80f8c5534f (このIDを非表示/違反報告)
ナガミ(プロフ) - Lupineさん» 御意見を下さり、有難う御座います！占ツクでは余り長い物を見た印象がないため、長編は嫌われるだろうか…そんなにこの話に興味はないだろうか…と悩んでいたので、長編が好きだといってくださって嬉しいです！もうとてつもなく長く書きたいとおもいます！！！ (2018年9月16日 0時) (レス) id: 80f8c5534f (このIDを非表示/違反報告)
睦月乃(プロフ) - 私は長い話の方が好きです！ いつも良い話をありがとうございますこれからも頑張ってください応援してます (2018年9月14日 17時) (レス) id: fab13ef4ac (このIDを非表示/違反報告)
Lupine(プロフ) - 私は長編小説を読むのが好きなので長く書いてくださると嬉しいです！これからも応援してます！ (2018年9月14日 7時) (レス) id: 4de4e1b52c (このIDを非表示/違反報告)
ナガミ(プロフ) - マナマナさん» コメントありがとうございます！！！そう言って頂けてとっても嬉しいです！！！！！！もう本当に嬉しいです...ありがとうございます(´；ω；`)これからも好き勝手更新するので、お暇でしたら是非見て下さい！！！本当にありがとうございます！！！！ (2018年9月1日 18時) (レス) id: 6b18d1cb3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナガミ | 作成日時：2018年4月4日 21時
