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赤司side
赤「…そろそろか?」
随分長い時間が経ったように思える。
あの厳格な父と2人きりで話すというのは、
初対面というのもあり結構なハードルの高さだ。
赤「…よし。」
俺は待ちきれずに話が行われている部屋の前まで行った。
すると、その数分後__
目の前の扉がガチャリと開いた。
貴「!あ、赤司くんいたの…!?」
赤「あぁ、いや。そろそろかと思って今ちょうど来たところだよ。」
貴「そっか。なら、ちょうどよかった。赤司くんを呼んできてほしいってお父さんに言われて__」
赤「…わかった。じゃあ、行ってくる。」
そう言って中に入ろうとすると、
貴「赤司くん」
赤「なんだ?」
貴「____」
その言葉に少し微笑んで、俺は1歩足を踏み出した。
赤「父さん、お呼びでしょうか。」
赤父「…あぁ。」
父さんはこちらに背を向けて立っている。
だからどんな表情をしているのか、わからない。
ただ、声はいつもより少し穏やかに聞こえたのは気のせいだろうか。
赤父「お前に聞きたいことがある。」
赤「…なんでしょうか。」
父さんから質問されるのはいつぶりだろうか。
質問どころか、普通の会話も全くしていなかった気がする。
赤父「__お前の幸せとはなんだ。」
赤「__え?」
俺の幸せ…?
あの父が、俺に…?
『素直になっていいんだよ。』
君は、
俺だけでなく、父まで変えることができるのか__
全く、敵わないな。
赤「__俺の幸せは、愛する人を幸せにすることです。」
真っ直ぐと、前を見て。
背を向けていた父が振り返り、目が合った。
その目は前までの冷たさだけではなかった。
少しだけだが、どこか暖かさを感じた。
赤父「…そうか。
彼女も、同じようなことを言っていたよ。」
赤「Aが…?」
赤父「お前の幸せを勝手に決めるな、と言われた。
…彼女は、強い女性だな。」
赤「!…はい。
真っ直ぐで、純粋で、
どこまでも優しい人です__」
そんな君だから、
俺は君に恋をしたんだ。
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なみだうさぎ(プロフ) - Aimerさん» ありがとうございます!! (2016年7月29日 10時) (レス) id: beb0875317 (このIDを非表示/違反報告)
Aimer(プロフ) - 小説読みました!!すごく面白かったです。これからも楽しみにしてます。 (2016年7月10日 15時) (レス) id: 48157f820f (このIDを非表示/違反報告)
☆wkn☆(まさかの偶然www) - なみだうさぎさん» wwwwそうですよねwwお気持ちお察しいたしますww← 大胆な赤司様も素敵…(真顔)←← (2016年5月28日 10時) (レス) id: 741b238ec7 (このIDを非表示/違反報告)
なみだうさぎ(プロフ) - ☆wkn☆さん» お久しぶりです!私の方も書いててニヤついてしまいました笑笑 (2016年5月15日 20時) (レス) id: beb0875317 (このIDを非表示/違反報告)
☆wkn☆ - 赤司いいいいい!!(*ノωノ)いきなり大胆になりやがって…!そんな子に育てた覚えはないぞ?!← あ、なみだうさぎさん!お久です(^^♪ (2016年5月12日 18時) (レス) id: 741b238ec7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よもぎ | 作成日時:2016年3月4日 18時