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意を決して開けた扉の向こうには、

大きな椅子に腰をかけた男性が1人__


それは間違いなく、赤司くんのお父さんだった。


誰も寄せつけない、悪くいえば冷たい。

そんな雰囲気が、どことなく彼に似ている。


いや。
厳密に言うと、前の…かな。



赤父「…君が、高宮Aさんだね。」



初めて名前を呼ばれたその声にどきっとする。

落ち着いている声の裏に、どこか冷酷さを感じた。



貴「…はい。洛山高校1年、高宮Aです。…赤司くんと、お付き合いをさせていただいています。」

赤父「……まぁ、座りたまえ。」



そう言われ近くのソファーに腰を下ろすと、

赤司くんのお父さんも向かい合うように座った。



赤父「…君は、征十郎の恋人だと言ったね?」

貴「…はい。」



私ははっきりそう返事をした。

赤司くんのお父さんの瞳に、真剣な表情の私が写っている。



赤父「…君のことは色々と調べさせてもらったよ。

…確かに、成績優秀、容姿端麗、人望も厚い。


だが、ごく普通の一般家庭だそうじゃないか。」

貴「…」



赤司くんのお父さんは、コーヒーを手にとり1口すする。

もうコーヒーの湯気はたっていない。



赤父「…もう君はわかっているだろうが、
私達は常に人の上に立っている人間だ。

上の人間は上の人間と関係を築かねばならない。」

貴「…」



否定できない事実を押しつけられている感覚。


人にはそれぞれ考えというものがあって、


全てが全部同じだとは限らない。



そんなのは、わかってる。




赤父「…言ってる意味、わかるね?」





最初から知ってた。

こう言われるって。





『別れてくれ』





前の私なら、もう耐えられないだろう。


けどね、






貴「…それは、できません。」




諦めなかったら想いは届くってわかってしまった。


だからもう、





どう足掻いても諦められないんだ。

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なみだうさぎ(プロフ) - Aimerさん» ありがとうございます!! (2016年7月29日 10時) (レス) id: beb0875317 (このIDを非表示/違反報告)
Aimer(プロフ) - 小説読みました!!すごく面白かったです。これからも楽しみにしてます。 (2016年7月10日 15時) (レス) id: 48157f820f (このIDを非表示/違反報告)
☆wkn☆(まさかの偶然www) - なみだうさぎさん» wwwwそうですよねwwお気持ちお察しいたしますww← 大胆な赤司様も素敵…(真顔)←← (2016年5月28日 10時) (レス) id: 741b238ec7 (このIDを非表示/違反報告)
なみだうさぎ(プロフ) - ☆wkn☆さん» お久しぶりです!私の方も書いててニヤついてしまいました笑笑 (2016年5月15日 20時) (レス) id: beb0875317 (このIDを非表示/違反報告)
☆wkn☆ - 赤司いいいいい!!(*ノωノ)いきなり大胆になりやがって…!そんな子に育てた覚えはないぞ?!← あ、なみだうさぎさん!お久です(^^♪ (2016年5月12日 18時) (レス) id: 741b238ec7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よもぎ | 作成日時:2016年3月4日 18時

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