出会い ページ5
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今日は天気がいい
久しぶりに外をぶらぶらと散歩してみようかな
そうだ。今日くらいは素顔で過ごそう
そんな考えが間違いだった
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「やっ…はなして！」
「ちょっとくらいいいじゃん。 ねね、俺結構モテんだけどさ、デートしてやってもいいぜ？」
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なんでこんなことに……
周りにいる人は自分は関係ないからと、男に絡まれている私に見向きもしない
最悪
私はただ……この晴れた空の下を散歩したかっただけなのに
その瞬間私の中でなにかが切れた
「はぁ？ふざけんな。お前みたいなブスごめんだわ」
途端に男の顔が真っ赤になった
「こいつ……！！人が下手に出りゃいい気になりやがって！！！！」
どこが下手だよ
随分と上からだったくせに
あーあ、私殴られるんだな
私はギュッと目をつぶっておとなしく殴られた
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……？
頬が痛くない…
静かに目を開けると、そこには水色の髪の少年がいた
私の代わりに殴られたのであろう、頬が赤くなっている
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「彼女、嫌がってるじゃないですか」
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「あぁ？なんだテメーは 」
「いいからさっさと消えてください これ以上騒ぐなら僕、本気で怒りますよ」
水色の少年が一睨みすると男はいそいそと逃げていった
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「大丈夫ですか！？」
これくらいどうってことないです、と彼は笑ってみせたが、そんなことはないはずだ
彼の口は少し切れていて、血が滲んでいる
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「おーい！なにやってんだ置いてくぞー！！」
「はい！今行きます！！」
遠くから彼を呼ぶ声がして、そのまま走っていってしまった
私はしばらくその後ろ姿をぼーっと見つめていた
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「あっ」
しまったお礼を行ってない
……でもあの服は確か誠凛の…
その日から私は水色の少年のことばかり考えていた
やっぱ、誠凛なのかな…
素顔で歩いてればまた会えるかな…などと馬鹿げたことを考えて、家でも学校でもミスをすることが増
えた
真面目でガリ勉の私の成績が落ち込んだのには親も学校側もびっくりしたらしく、何かあったのか、
といろんな人に聞かれた
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作者名：矛盾少年。 | 作成日時：2014年10月16日 18時
