Sunshine22 ページ22
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異変に気づいた幸村君も席から立ち、私の向かい側へ来た。
A「ブン太。ちゃんと分かるよ。お菓子が大好きで、テニスが上手い、私の親友。」
ブン太の手に自分の手を重ねた。
ブン太は堪えきれずに涙を流していた。
両手で自分の顔を覆って。
ごめんねブン太。
一ヶ月もあなたの存在を私の中から消してしまって。
幸村「A…記憶が戻ったの?」
まだ信じられないような顔をしている幸村君。
でも、すべてを思い出した訳ではなかった。
私が思い出したのはまだ、ブン太のことだけ。
それを伝えると幸村君はまた辛そうな…悔しそうな顔をした。
この人は私の変化に一番敏感で、今の私と話をする時、いつも悲しそうな顔をする。
その顔を見るのが私にも辛かった。
______思い出したい。
貴方は私にとってどんな人だったのか。
幸村君に聞くことも出来るけど、聞いたらきっと貴方はまた辛そうな顔をするから。
いつか自分で思い出したいと思う。
だからそれまで、待っててほしい。
今はとりあえず、目の前で泣くブン太の涙を拭ってあげよう。
私の大切で、大好きな親友の涙を。
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にくまん(プロフ) - 楽しみです! (2018年8月15日 13時) (レス) id: c5a7976f82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆん | 作成日時:2018年8月15日 11時