ストーリー -191- ページ5
フレッドとジョージにそのことを話せば二人はさらに笑った。
「もっと分かりやすくしてくれないとハニーには伝わらないってか!」
「こりゃ男どもは大変になっちゃうな!」
「や、やめてよその言い方…そういえば二人はあの話知ってるの?私にファンクラブがあるみたいな噂」
「もちろんさ、我らがハニーの噂だもの」
-俺らも誘われたよね-とジョージがフレッドと肩を組んで笑いあった。
ミサキが信じられないという顔で二人を見ると-もちろん入ってないさ-と二人は答えた。
「なんならハニーに入ってたらバレるから入るのやめとけ、解散しろって言っといたぜ」
「それいつの話?」
「ちょうど昼飯食べてる時だからさっきかな」
どうしてそんな話が出たのかとミサキが考えていると、フレッドとジョージは二人でファンクラブについて話し出した。
去年の終わりごろには形ができていた、元々のファンクラブの形を作ったのはハッフルパフのハンナ・アボットらしい、など、様々な話をするがどの話もミサキにはうんざりする話ばかりだった。
ミサキは小さくため息をつき、ジョージが合言葉を言って開けた入り口を通って中へと入った。
新入生がちらちらとみてくる。
談話室のソファにミサキが座るとフレッドは隣に座り、ジョージがソファの肘置きに腰かけた。
「グリフィンドールのやつはちゃんと理解してくれてて良かったな」
-一年生はまだハニーのことちゃんと知らないからね-とジョージがこちらを興味深そうに見てくる新入生に向かって手を振った。
「でも、私やっぱりファンクラブなんて大げさなものいらないわ。皆と普通に仲良くしたいもの」
ローブの裾を握り締めて言うミサキをフレッドが肩を抱き寄せ、大きな声で話し出した。
「そうだよな、ハニーは大げさに騒がれることが苦手だもんな!」
「ちょ、フレッド!声大きいよ」
「可哀そうな我らがお姫様。ナイトの僕たちが助けてあげるからね!」
そう言うとフレッドは立ち上がり、-行くぞ、兄弟-とジョージの肩を掴んで速足で男子部屋へと行ってしまった。
二人のその顔はいたずらを考えているような顔ではあったが、瞳は真剣そのものだった。
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作者名:エルタソ | 作成日時:2021年8月30日 14時