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No.76 敗北 ページ29

白組の代表リレーの選手、応援席、保護者、先生、色んな所から歓声が上がる。


私はただただ固まっているだけだった。


嘘でしょ、って・・・・・・


私のせいだ。

私が足遅くて・・・・若武に気遣わせちゃったから・・・・・



謝らなきゃ。


「あの、皆っ・・・」


「ごめん!!!」


私が謝ろうとしたその瞬間、若武が皆に謝った。



「俺が最後もっと頑張れば抜かせたのに・・・・ごめん。皆の努力、無駄にしてごめん。」



何で若武が謝るの?

私を責めてよ。

私のせいなのに。



「若武、お前のせいじゃない。そして誰のせいでもない。」


上杉君がそう言った。


どうしてよ、私のせいなのに。

何でよ・・・・・


「でも・・・・、大丈夫だよ!まだ競技は残ってるじゃない。大玉ころがし!あれで勝てば逆転できるよ。」


たしかに、大玉ころがしの得点は高い。

けれど、代表リレーだって得点は高い。

今ので結構白組との差が生まれてしまった。


次、勝たないと・・・・・

確実に負ける。


どうにかしないと・・・・・



『最後の競技、全校による大玉ころがしです。』


私はさっきよりもっと緊張していた。

10倍、いや、もっと。


お願いだから勝ちたい。

皆を悲しませたくないよ。

私のせいでこのまま負けるなんて嫌だ。



『よーい・・・・・』


『パァンッ!!!』


『スタートしました!白組速いです!赤組頑張ってください!』



放送委員の子がそう言った。

嘘っ、今負けてるの・・・・!?


抜かさないと!!!


前の方からだんだんと大玉がこっちに向かってくる。

そして大玉を奥の方へとなるべく押す。


それを2周。


白組の方を見ると、大玉が落ちて、手こずっていた。

今の内にっ!


でも、追いつかなかった。



結果は負けてしまった。




得点だって、絶対、確実に負けてる。







『結果発表です。』




皆、ドキドキしていたけれど、私はもう結果がわかっていたから期待なんてしていなかった。




『白組の勝利です!!!』



私のせいで、負けてしまった。


ごめんね、皆。


私は泣いた。

自分を責めながら。

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設定タグ:探偵チームKZ事件ノート , 小学生 , 後編   
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愛莉 - 続きがすごく気になります!! (2月2日 15時) (レス) @page32 id: abf6832c1a (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 続きみたいです! (2020年5月14日 14時) (レス) id: 9ecc4550ca (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - はい、頑張ってください!応援してます! (2019年3月29日 18時) (レス) id: 8df2bc3d9f (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - 彩さん» ありがとうございます!大好きだなんて言ってくれて嬉しいです。更新頑張ります! (2019年3月29日 18時) (レス) id: 75ace9b1e5 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - このお話大好きです!、これからも頑張ってください! (2019年3月29日 17時) (レス) id: 8df2bc3d9f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:葉月 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mirukuzery/  
作成日時:2019年3月10日 19時

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