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No.75 代わり ページ28

そして次は代表リレー。

補欠の私はリレーには出場しない。


だって皆登校してるから。

まぁ、運動会の日欠席って滅多にないよね。


応援頑張らなくちゃ。

安心しきっていた私。

けれど、そんな私はすぐに消えて行ったのだ。



「アーヤ、来いっ!」


若武が私の腕を勢いよく引っ張り、入場門前に連れて行った。


え、は?


「ちょっとどうしたの。」

「アーヤ、補欠だろ。アイツの代わりに出てやってくれ。」


アイツって?


若武は保健室の方を指差す。

するとそこには足をけがしていた茜の姿が。



「うそ、怪我したの!?」

「あぁ、組体操中に足を怪我したらしい。あれじゃ走れそうにもない。」



うそでしょ・・・・・

茜がこの中で1番速いといっても過言じゃないのに!!!

なのに・・・茜の代わりに私が出るだなんて・・・・・



「茜、どうしても無理?」

「無理だよ。友達に無理させる気か。」

「そういうわけじゃないけど・・・私じゃ茜の足の速さ、全然及ばないし・・・・」

「そんなこと言ってられねーだろ!」



何も言い返せなかった。

だって、私しかいなかったから。



代わりになれるわけない、弱気だった。



『6年生による、代表リレーです。』



放送委員の声が響き渡ると、私たちは位置に着き始める。

心臓の音が凄かった。

今にも爆発するんじゃないかってくらい。




『よーい』


『パァンッ!!』


そして始まった。

今のところ、赤組が勝ってる。

でも、白組はすぐ後ろ。

抜かされそうだ。


どんどんバトンを渡していき、そろそろ私の番に。

私はアンカーの前に走る。

アンカーは若武。


そしてついに私の元にバトンが。

しっかりと受け取ると、私は全力疾走。


練習の時のように。

落ち着いて。

とにかく走った。


そして若武の姿が視界に入ってきた。

あとはバトンを託すだけ・・・・・!!!


私は若武にバトンを差し出す。

でも、若武の手には届かない。

やっぱり速い。

私の速さじゃ追いつけない。


私がバトンを渡せないことに気付いた若武は、スピードを緩めた。

私を気遣ってくれてゆっくり走ってくれた。


けど、その瞬間、既にバトンを託された白組のアンカーが走りだし、私たちを抜いた。

急いでバトンを託し、若武も走り出す。


若武は物凄い速さで白組のアンカーに追いつこうとする。




結果は____________





『白組一着!!!』








負けてしまった。

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愛莉 - 続きがすごく気になります!! (2月2日 15時) (レス) @page32 id: abf6832c1a (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 続きみたいです! (2020年5月14日 14時) (レス) id: 9ecc4550ca (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - はい、頑張ってください!応援してます! (2019年3月29日 18時) (レス) id: 8df2bc3d9f (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - 彩さん» ありがとうございます!大好きだなんて言ってくれて嬉しいです。更新頑張ります! (2019年3月29日 18時) (レス) id: 75ace9b1e5 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - このお話大好きです!、これからも頑張ってください! (2019年3月29日 17時) (レス) id: 8df2bc3d9f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:葉月 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mirukuzery/  
作成日時:2019年3月10日 19時

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