第248話🦇タッチダウン？ ページ9
*ミラ side*
トントンが進んだ先には、ウツが居た。しかも、大量の女子を
「ウツらしい妨害やなぁw」
感心と呆れを入り混じらせてそうぼやきつつ、その光景をス魔ホで撮っていく。
さーて、この女子の壁をどう突破するのか……あれ、トントンの帽子からトンが出てきた。
かと思えば、ウツの
あー、なるほど。トンがご主人のために囮になったんか。健気でええ子やなぁ……。
なんてホンワカしつつも、アタシは翼をはためかせてそれとなくトンを救出してやる。
「よう頑張ったなぁ、トンちゃん。さッ、アタシと一緒にご主人の勇姿見に行こか」
「プギー！！」
女子たちに追いかけ回されたのがかなり怖かったのか、トンはアタシにヒシッとしがみつきながら鳴いて答えた。
ー＊ー＊ー＊ー
トンと共に食堂に辿り着くと、どこからともなく現れたゾムに先を越されているトントンの姿が。
かなり疲弊している様子だったトントンだが、突然覚醒したかのようにスピードを上げる。
そのままゾムを抜かして突っ走り……待ち構えていたシェフさんが投げた黄金の
アメフトのタッチダウンかとツッコみたくなりつつ、アタシはその瞬間をス魔ホに収める。
「やるやんトン氏。まさか、一番乗りするなんてなぁ」
「あッ……トン！！ ミラさんが助けてくれたんか!?」
アタシが降り立つと、トントンはすぐさまトンに気付いて駆け寄ってきた。
「せやで？ あんさんの勇姿、ちゃーんと見届けましたわ！」
「プギー！！」
嬉しそうに鳴きながら、トンはトントンの胸に飛び込む。
「ありがとうなトンッ…お前のおかげや……！！ ミラさんも、トンのことありがとな！！」
「んふふっ、どーいたしまして。良かったなぁ、トントン」
こうして、トントンの闘争は終わった……かのように思えたのだが。
「今度は、黄金のキー魔カレーパンが数量限定で……」
「何やて!?」
……どうやら、彼の闘争はこれからも続きそうですわ。楽しみ〜w
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作者名：空文 晴霧 | 作成日時：2022年8月22日 9時
