１９６、初めて ページ6
奥へ進んでいくと、花が飾られた父のお墓が見えてきた。
私がお供えした小さなひまわりの他にトルコギキョウが添えられていた。
A「ここ、なの。翔くんのお父さんも来て下さったみたいね」
翔「分かるの？」
A「前にね、命日は来てくれてるって話してくれたから。それに、私のお供えとは違うものが入ってる…」
翔「…お母さんは？」
A「来てない…と思う。遠いし、来ていても痕跡は残さないんじゃないかな。」
「そっか」と翔くんが小さくつぶやく。私は、水受けに新しく水を入れて、昨日に続いて報告をした。
その後、翔くんが手を合わせてくれている。
ゆっくりと目をつぶって、何か話してるみたい…
私はというと、さっきから心臓がドキドキしているのが分かる。
翔くんの優しさや想いに感動して嬉しくなって…
何だろうこの気持ち…不思議な感覚が体をめぐっていた。
A「ありがとう。お父さんに挨拶してくれて」
帰り道にお礼を言うと、「言ったでしょ？オレがしたかっただけって」となんでもないようにつぶやく。
A「誰かにミヤくん以外の家族に会ってもらったのって初めてかも」
翔「やっり〜Aちゃんの初めていただきました〜(笑)」
A「珍しくも貴重でもなんでもないよ？」
翔「いいの。オトコはオンナノコの初めてに弱いんです」
A「変なの。でもね、嬉しかった。翔くんがこうやって会いに来ようと思ってくれたことが。ほんとにね、すごく…うれし…て、あ…がと…」
涙があふれる。
昨日から泣いてばかりだ。
でも、これはうれし涙。昨日とは違う意味を持ってる。
翔くんが近寄って私の肩を抱いてくれる。更に涙が出てきてしまう。
翔「この涙はいいね。嬉しいって思ってくれてるのが分かるから安心するし、オレも嬉しい。昨日みたいな悲しい涙はもう嫌だから…」
A「…ありがとう」
ハンカチで涙を拭いて翔くんに微笑むと、彼も優しい笑顔を返してくれた。
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あい(プロフ) - 黒衣さん» 黒衣ちゃ〜ん！ありがとう。いっぱいイチャつかせちゃった(笑)大学卒業の頃って変化が激しくて、いろいろ考えたり悩んだり夢を抱いたり… とっても素敵な時期だから挑戦してみたけど、難しかったぁ〜。私がお姉さんになりすぎてて大変さが増したよ(TT)緑の彼もがんばる (2019年6月27日 5時) (
レス) id: 6cfe9042a6 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - ゆきままさん» ゆきままさん、ありがとうございます。気に入っていただけて嬉しいです♪実はハラハラドキドキな作品に憧れて、ぜひとも書きたいんですが…性に合わないのか、こういう感じになってます(笑) (2019年6月27日 5時) (レス) id: 6cfe9042a6 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - Sakuraさん» Sakuraさん、ありがとうございます！みなさん、こっそりなんでコメントいただけると 喜んじゃいます(笑)それも嵌ってくださったなんて…顔ニヤけてます(*^-^*)次回作も頑張らねば！ (2019年6月27日 4時) (レス) id: 6cfe9042a6 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - うぅ…終わってしまった…寂しい…がしかし！完結おめでとうです！翔さんといっぱいイチャついたぜ！と思いながらスッキリした読後感の作品を読ませて下さり感謝いっぱいです！脳内で社会人になっても時々ケンカする2人を思いニヤつきつつ緑の彼も楽しみにしてます！ (2019年6月23日 5時) (レス) id: 2ed1ba99cc (このIDを非表示/違反報告)
ゆきまま - 完結おめでとうございます！ほんわか心が温かくなる作品で、大好きでした！また次回作期待しております。 (2019年6月22日 10時) (レス) id: 6749c8d29b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あい
| 作成日時：2019年5月25日 7時
