奇跡を夢見ちゃ駄目なのか ページ9
〜きりやんSide〜
「じゃあ、俺らがとめて見せる」
…口をついて無鉄砲な言葉が出た。
俺はこっちの世界に戻ってきて力を取り戻したスマイルに、勝てるわけないと思っている。
でも、でも。
「！…き、りやん、お前、は...」
「俺には解る。お前今無理してる。…今お前喋れる様な身体じゃないのに、お前本当は俺らと一緒に居たいのに」
「…！そんな、こと」
「だからさ、いい加減俺らの事信じてくれよ、弱いくせに強がんの止めろよ。…俺、お前が弱ってんのみんのさ、なんか腹立つんだよ。いつも一番諦めが悪くて、生存願望一番強くてさ」
だから、だから？
俺は彼に惹かれたんだ。いつもすぐ諦めてしまう俺と真反対の彼に憧れていた。
「は...ははっ...そんな、諦め、悪いかなｗ」
「…そ、スマイルにはそうやって笑って欲しいんだよ、だからお願い、俺を信じて」
いつもなんだかんだ言って助けられていたのは俺だった。だから。
綺麗事って言われたって構わない。
夢のまま死んでしまったって、構わない。
「…でも」
「Noはない。…俺らの自由は6人揃って笑えるようになることだ。それ以外の終わりはハッピーエンドじゃないっ！！」
「…僕も同感」
すると彼は、寂しげに、でも少し嬉しそうに笑った。
「…やっぱり、お前ら、記憶が飛んでも、変わんねえな…ｗ」
「...白状、するよ。俺、死ぬの、ほんとは怖いん、だ。…これから、お前らを、殺すかもしれない、のが、恐ろしくて、怖くて、仕方が無いんだ」
「だったら、なんで…」
「言っただ、ろ。…俺はお前らを、守り、たいんだ。…俺の、事情で、お前らに、迷惑かけ、たんだから」
「あ…」
「だから、頼む。…俺に殺され、るな。…俺に勝て。お前らで夢を実現、させてくれ…」
彼は、もしかしたらその夢に向かうのに、自分が一番の障害だと思っていたのかもしれない。
でも、思うんだ。
奇跡を夢見ちゃ駄目なのかって。
〜BroooockSide〜
そういうと、彼は意識を落とした。
「来る」
きりやんの言葉の意味を理解するのに、数秒かかった。
〜シャークんSide〜
落ち着け。…考えるんだ、今俺が何をすべきか。
このままじゃいけない。スマイルはおそらく俺と同じで暴れだすだろう。
…でも俺は、あの部屋には入れない。
一体、
〜スマイルSide〜
どうしたらいいんだよ。
…まあ、信じるしか、ない、か。
もう、どうにでもなれ。
次の瞬間、再度俺を激痛とめまいが襲い、俺は意識を飛ばした。
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すみれ - 完結からずいぶん遅れましたけど完結おめでとうございます!とてもいいお話でしたよ!最高のお話ありがとうございました (2022年10月19日 17時) (
レス) @page38 id: a70cb7c9e5 (このIDを非表示/違反報告)
らっきー(プロフ) - 更新遅れてほんっとにごめんなさい…。ていうか今日の掛けあい分かりにくっ？！ちゃんとスペース開けたのに…。 (2019年7月23日 20時) (レス) id: db40170fca (このIDを非表示/違反報告)
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