花八十五輪 ページ36
それからすぐドタバタと扉ごしでもわかるくらい大きな音がした。きょうにぃらしくない。まあ仕方ないか。元妹が急に帰ってきたんだから。
右京「…はぁ、はぁ…A、どうしたんですか」
A「えっと…その、いろいろあって…」
純也「急に来てすまない。ちょっとAを預かってくれないか?」
きょうにぃは不思議そうな顔をしてしばらく考えていたけど、頭の良い人がからなんとなく察してくれたみたいで、わかりましたとだけ言った。
そのまま叔父さんはかえってしまったけれど僕もきょうにぃも黙ってしばらく玄関にたたずんでいた。ぞろぞろとみんなが玄関まで集まって来て騒ぎ始める。
A「ごめん…帰ってきちゃった」
雅臣「謝ることなんてないよ、みんなAに会いたかったんだから」
弥「おねぇちゃん…どうしたの?元気ない?」
A「…ううん、ちょっとね。弥に会いたくなっちゃったから」
弥がきっかけで春樹とけんかした、なんて言えなくて明るくそんなことを言ってはみたけど弥も見ないうちに成長したようで。
弥「うそつかなくていいんだよ、僕もう寝るね。おねぇちゃんおやすみなさい」
A「そっか…弥の顔見れてよかった…おやすみ」
いつのまに空気を読める子になったんだろう。
弥なりに大人の事情に踏み込まないようにしてくれてるのがよくわかった。
椿「…で?本当はどうしちゃったわけ?ただ会いたかったわけじゃないよね?」
A「実はね…弟とけんかしちゃって」
梓「珍しいね、新しい家族とはうまくいってたんでしょ?」
A「今日弟の誕生日だったんだけど…その、僕もよくわからないんだけど弟のこと『弥』って呼んじゃって…初めて大嫌いって言われちゃった」
新しい生活は支えてくれる家族のおかげで十分に楽しかったし充実していた。それなのにまだここで過ごしたことを引きずっている。
朝日奈家から出て行って後悔している、なんて認めたくなかったけどどうしようもなくここが、ここのみんなが大好きだから、またここに帰ってきてしまった。
梓「無理することないよA。Aはこれからどうしたい?正直に思ってること言ってごらん?」
こんなことになったのは明らかに僕が悪い。けじめをつけなきゃ。
A「……春樹に謝りたい…っ…ここに、ここに帰りたい…またみんなと暮らしたい」
久々に声をあげて泣いた。
最初からこうすればよかった。もう後悔したくない。
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のり - マレさん» ありがとうございます!1年近く更新していなかったのですが、読んでくれてる人がいたことに正直びっくりしています笑せめて完結させたかったので講義の合間に更新しますので気長に待っていてください! (2020年7月6日 17時) (レス) id: 7dd5afd3b5 (このIDを非表示/違反報告)
マレ(プロフ) - はじめまして!一気に読んじゃいました!!続き待ってます! (2020年7月4日 0時) (レス) id: dbfa7fe28a (このIDを非表示/違反報告)
のり(プロフ) - ゆこさん» 更新進んでいますかね笑ほとんどかいてないけどな頑張ります笑 (2018年1月17日 22時) (レス) id: 85da798f24 (このIDを非表示/違反報告)
ゆこ - あけおめ!甘い日々の方にコメント書いたので時間取れたらみて(^v^)♪ストーリー進んでる(*^_^*)♪続き楽しみだよ! (2018年1月17日 15時) (レス) id: 856b74be47 (このIDを非表示/違反報告)
のり(プロフ) - 更新できなくてすみませんでした!こんな私ですがこれからもよろしくお願いします。 (2017年9月27日 16時) (レス) id: 71985afbb4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のり x他1人 | 作成日時:2016年3月6日 15時