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花七十輪 ページ21

A「僕を…引き取る?」
純也「…よく聞いてくれ。まずはお前の記憶の話をしよう…」
右京・昴「!?」


どうしてこのおじさんが僕の記憶を知ってるの?
僕の何を知ってるって言うの?10年以上も前のことを…。



純也「A、お前の本名は如月A。俺の姉、如月杏子の娘で俺の姪にあたる」
A「叔父さん?…肉親がいたの?僕の…うっ……頭が、痛いっ」
昴「Aっ!?大丈夫か…?」
右京「休んでいなさいA。事情は私が…」
A「…いい。自分のことだからちゃんと聞く」



知らないことがあるのならば知りたい。ましてや自分のことだから。
確かに知らなくてもいいことを知ってしまうかもしれない。でも、僕は知りたい。
小さいころの自分を…家族のことを。


純也「父親はいいところの坊ちゃんだった。総一郎さんっていってな、すごくいい人だった。結婚を親に猛反対されても姉貴と駆け落ちしたんだ…でも」
A「でも…?」
純也「お前を俺に預けて出かけた先で…交通事故に」


じゃあ夢に出てきた人は両親と叔父さん?事故に遭ってたなんて…。



純也「そのあとは最悪だったよ。Aはショックで記憶が無くなるし、向こうの親御さん達が引き取るもんだと思ってたけど…親を裏切った子の娘なんて、って拒否されて」
A「っ!」
純也「引き取ってくれる人がいないなら俺が引き取るって言ったんだけど、お前は若すぎる、記憶のない姪を育てる覚悟があるのかって…それでやむを得ず施設にAを預けた」




この話が自分のこととはすぐには信じられなかった。



純也「俺はその少し後に結婚したし子供もいる。でもAをことを思い出すと苦しくて、俺だけ幸せでいいのかって…引き取ってやれなくて、探すのに時間がかかって悪かった」
A「…ううん、いいんだよ。僕ね、こんなにいい家族と会えたから」
純也「…それってまだここで暮らすってことか?俺と一緒に暮らさないか?」



僕は朝日奈Aであって、如月Aでもある。
やっと気づいたことだけど叔父さんが僕を引き取りに来たってことは、選ばなきゃいけないってこと。


朝日奈として生きるか、如月として生きるかを。

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のり - マレさん» ありがとうございます!1年近く更新していなかったのですが、読んでくれてる人がいたことに正直びっくりしています笑せめて完結させたかったので講義の合間に更新しますので気長に待っていてください! (2020年7月6日 17時) (レス) id: 7dd5afd3b5 (このIDを非表示/違反報告)
マレ(プロフ) - はじめまして!一気に読んじゃいました!!続き待ってます! (2020年7月4日 0時) (レス) id: dbfa7fe28a (このIDを非表示/違反報告)
のり(プロフ) - ゆこさん» 更新進んでいますかね笑ほとんどかいてないけどな頑張ります笑 (2018年1月17日 22時) (レス) id: 85da798f24 (このIDを非表示/違反報告)
ゆこ - あけおめ!甘い日々の方にコメント書いたので時間取れたらみて(^v^)♪ストーリー進んでる(*^_^*)♪続き楽しみだよ! (2018年1月17日 15時) (レス) id: 856b74be47 (このIDを非表示/違反報告)
のり(プロフ) - 更新できなくてすみませんでした!こんな私ですがこれからもよろしくお願いします。 (2017年9月27日 16時) (レス) id: 71985afbb4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のり x他1人 | 作成日時:2016年3月6日 15時

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