BROTHERS CONFLICT【一輪の花】2nd

花六十五輪 ページ16

A「…つ、ついに来てしまった」


今日は風斗の事務所は行く日。一人でゆっくり考えてなさいと言うきょーにぃとまさにぃの教えで一人で来たけど、なんだか緊張してきた…。


男性「あっ！いたいた、朝日奈Aさんですね？」
A「はっ！はいっ、きょ今日はよろしくおねがいしますす」
男性「あぁそんなに緊張しないで、私は風斗のマネージャーの月城です。さぁこちらへどうぞ」
A「う、うっす」



僕を出迎えてくれた風斗のマネージャーさん。風斗はグループで歌番組の収録でいないらしい。
風斗がいてくれると心強いと思ったのに…！本物の芸能人はいつでもいそがしいもんなのか！？


月城「じゃあこちらの部屋です」
A「し、失礼します」


緊張するなぁ…。今日は社長さんが直々に話したいって言うから来たけど、実のところ芸能界には興味ないってわけじゃないけど、自分となるとねぇ…。


社長「よく来てくれたね。朝日奈Aさん、感謝します」
A「い、いいえ、いいんですよ！」
社長「はは、元気のいいことで、まぁかけてください」



こうして社長さんの話が始まり、月城さんといっしょに僕を説得し出した。


ー数時間後ー

A「あぁ〜ただいま〜…うへぇ〜緊張したよ〜」
要「もうどうしたの、そのふぬけた声は」
絵麻「で！Aちゃんスカウトの話受けたの！？もしかして断ったの！？」
A「あぁ〜えっとね」




絵麻「…そっか、Aちゃん断ったんだね」
椿「なんでーっ！？絶対大ブレイクするのにぃ〜」
梓「椿、Aが決めたことなんだからしかたがないよ」


社長さんにも月城さんにも説得されるし、途中でつばにぃと風斗からメールはくるし、すごーく断りづらかったんだからねっ！！


右京「念のためですが確認しますけど…本当にいいのですか？」
A「うん、スカウトしてもらっただけ満足！」
雅臣「A、どうしてこんなにいい話断ったのかな？教えてくれるかい？」
A「…だって、芸能人になったら今と同じ生活できないじゃん」



うちはただでさえ家族が揃うことがない。僕が仕事なんかし始めたらまた家族が揃う機会が減ってしまう。
僕は朝日奈Aとして朝日奈家のみんなと暮らしたい。みんなが家に帰ってきたとき僕がいなかったらみんな泣くでしょ？

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