【ブラコン】アメリカから転入して来たあの子は、バスケ部のコーチでキョウダイがたくさんいます！【黒バス】

第11話 ページ12

黄「朝日奈っち！！」

練習が終わった後。青峰君に捕まる前に帰ろうとした私を止めたのは、今日1日私を煙たがってた黄瀬君だった。

というか朝日奈っちてなに？それ私のこと？そんなわけないよね。

だって黄瀬君だよ？私なんでか知らないけど黄瀬君に嫌われてるみたいだし。そんないきなり馴れ馴れしく話しかけるわけないよね。

黄「ちょっと朝日奈っち無視しないでー！」

ガシッと掴まれた腕。

私だった。やっぱり朝日奈っちて私のことだった！

貴「……な、なに？」

黄「やっとこっち向いてくれた！」

諦めて黄瀬君の方を向くと、そこには大きな犬がいた。

何を言っているんだ私と冷静な自分が言っているが、目の前にいる彼は間違いなく犬だった。だってご主人様に遊んでもらうのを喜ぶように、パタパタと尻尾を振っているのが見えたのだから。

黄「朝日奈っち凄いっスね！あの青峰っち負かすなんて！！」

貴「え、あ、うん」

黄「ねぇ、俺とも勝負して！ね？」

そう黄瀬君！それがモデルの笑顔だよ。今日1日見せられてた作り笑いじゃなくて、それが正解！！

私がカメラマンだったら思わずシャッターをきりたくなるいい笑顔を向けてくる黄瀬君。

モデルとしてはほんと満点なんだろうけど、今日1日煙たがられてた身としては誰だお前という気分だ。

青「あ、黄瀬ぇ！抜け駆けしてんじゃねーよ！俺が先にやるんだよ！！」

それに青峰君にも捕まってしまった。

黄「いいじゃないっスか！青峰っちさっきやったんだから！！」

青「それでも先に約束したのは俺だ！！」

黄「うぅー、じゃあ俺と青峰っちで勝負して買った方が朝日奈っちと1on1するってことでどうっスか？」

青「ハッ、いいぜ。かかってこいよ！！」

睨み合いながらボールを持って行った2人。

いっそそのまま2人でずっとやってたらいいと思う。

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