憂愁の吸血鬼【朔間凛月】

第22話 決別した二人 ページ22

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『 あなたには関係ないじゃないですか...。』


｢ 関係あるねぇ。とにかく連れて帰るから。｣



妙に耳に残る声が私の怒りを駆り立てていく。


『 そんなことさせません...！』

｢ あとで困るのはあんただけど？ ｣




＿＿＿＿なに、それ





『 どういう＿＿＿＿ 』

「 とりあえずくまくんのことはもう忘れな。｣


『 なっ、そんなの無理に決まってるじゃないですか！何言って＿＿＿＿ 』


｢ 何してるの。｣



意味が分からない、怒りが最高潮に達したその時、凛月くんが私を守るように肩を引き寄せた。



『 ........！凛月くん！ 』


｢ ............。｣


｢ 帰ってくるの遅いから来てみたら＿＿＿＿.....どういうつもり、











セ̀ッ̀ち̀ゃ̀ん̀。｣









『 え、うそ＿＿＿＿ 』





見たこともないような冷酷な表情で睨みつける凛月くん。


この人が、セッちゃん＿＿＿＿


――凛月くんを裏切り、ひとりにさせた張本人。


｢ 別に。くまくんを連れて帰ろうとしただけだけど？ ｣

｢ 今さらあんたとつるむ気ないから。この裏切り者。｣

｢ ............。｣


｢ 行くよ、A。｣


『 え、ちょっ＿＿＿＿ 』






乱暴に私の腕を引っ張る凛月くん。




なんだか胸がざわざわする＿＿＿＿













だってセッちゃんって人の瞳がすごく悲しそうだったから＿＿＿




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