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年越し4 ページ10

先輩に手を引かれて街灯の少ない夜道を歩く
絶対にコートは必要だったと思った


「…」

「…」


そして何故か私達は無言だった
近所のテレビの音が聞こえる

衣更先輩をチラッと見るとやけにムスッとした顔
何に怒っているのかさっぱり見当がつかない


「…あの、何に怒ってるんですか」

「…怒ってねぇし」

「えぇ…ごめんなさい…」


確実に怒っている
怒らせた記憶はないが謝った

すると先輩は長いため息をついて私を抱き寄せた


「…ごめん、嫉妬してた」

「…はぁ…?あんな格好つけて?」

「うん、超無理してた」


嫌に決まってんだろ、と
ぎゅ〜っと抱き締める力を強くする


「スカートは?」

「あれは出来心」


とんでもない解答が返って来たので
先輩の足を勢い良く踏んだ

ごめんなさいごめんなさいと言われ踏むのをやめる

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作者名:琴音 | 作成日時:2019年12月14日 19時

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