【カゲプロ】四 角 関 係

5 ページ7

やっと放課後になり、私は帰ろうと席を立った。



いつもならキド、セト、カノと帰っているが、今日は三人とも用事があるらしく一緒に帰れない。



私が教室を出ようとすると、後ろから声をかけられた。


「Aちゃん」


今は、聞きたくなかった声。


可愛らしい声。


貴女「どうしたの？マリーちゃん」



振り向くと、マリーちゃんが立っていた。


マリー「あの…よかったら、一緒に帰らない？」


マリーちゃんもいつもセトたちと帰っているから今日は一人らしい。





貴女「……いいよ」


にっこりと微笑むとマリーちゃんは顔を輝かせた。


マリー「ありがとう！」



二人で歩きはじめる。



マリー「あの、もしよかったらこのあと私の家にこない？」


貴女「え？」


マリー「ちょっと話したいことがあるの」


マリーちゃんの家は学校からあまり遠くない。


もう少し歩けばマリーちゃんの家に着く。



貴女「話したいこと？」


マリー「うん。ダメかな？」


マリーちゃんが眉をよせる。



貴女「……いいよ」


断りたかったけど、断れなかった。



マリーちゃんはパッと笑顔になる。


マリー「やった！じゃあ、行こっ」



マリーちゃんに腕をひかれ、マリーちゃんの家へ向かう。






この時行かなければ、あんな話、聞かなくてすんだのに…。

6→←4

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す