【カゲプロ】四角関係 (ページ23)

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Aside

日曜日。

私は、キドとカノに選んでもらった服を着て、玄関の鏡の前に立った。

私が着ているのは、白いレースがついたワンピースに淡い水色のカーディガン。

頭にはピンクのカチューシャをしている。

こんな可愛らしい格好をあまりしない私は、とても緊張していた。

セト……かわいいって言ってくれるかな？

ドキドキしながら腕時計を確認する。

そろそろ、セトがくる。

私は、外に出て、セトを待つことにした。

玄関の扉を開け、外に出る。

とても天気がいい。

…早くセト、こないかなぁ。

高鳴る胸に手を置く。

「A」

すると、突然名前を呼ばれた。

驚いて振り向くと、キドとカノが立っていた。

貴女「二人とも！」

キド「おはよう、A。なかなか似合ってるじゃないか。」

キドは私を見て、微笑む。

貴女「本当？変じゃない？」

カノ「すっごく可愛いよ！セト、Aに惚れちゃうかもね～」

カノが悪戯っぽく笑う。

貴女「もう！あんまりからかわないで！」

カノ「あははっ、ごめんごめん。でも本当に可愛いよ。」

貴女「…ありがとう」

にっこりと微笑む。

と、後ろから大きな声がした。

振り向くと、手を振りながら走っているセトがいた。

セト「A～！ごめん！待ったっすか？」

貴女「セト！大丈夫だよ」

私がそう言うと、セトがにっこりと微笑む。

セト「よかったっす！じゃ、行こうっす」

貴女「うん！じゃあ、二人とも、ありがとう！」

二人は笑顔で手を振ってくれた。

セトと並んで、歩きだす。

楽しい一日になるといいな…

カノside

Aの姿が見えなくなるまで、笑顔で手を振り続ける。

Aが見えなくなると、キドが口を開いた。

キド「お前は、あれでいいのか？」

キドの言葉に驚く。

そして、苦笑気味に笑った。

キドには、全部お見通し、かぁ。

カノ「いいんだよ。Aが幸せなら、それで」

キドは、何か言いたそうだったが、そうか、と言って口を閉じた。

これでもし、セトとAが結ばれてくれたら、僕はそれで諦められる。

だから、セト。

早くAの気持ちに気づいて。

僕は、Aが歩いていった方を、じっと見つめ続けた。