痺れるほどの快.楽を【マフィア松】

番外編 1-4：カラ松と蒼刀事件 ページ30

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そんな感じで毎日を過ごしていたある日、突如カラ松が失踪した。


相棒の刀である黒凪をつれて。









机に残された置き手紙には、雑な字で「クロスボーダーのアジトが分かった。潰してくる」と書かれたのみだった。



クロスボーダーとは母さん達を殺った組織のことで、一番憎むべき敵だ









母さん達が死んでから、カラ松は黒凪を手に取るようになった。


そして、復讐に囚われる冷酷人間と化していた。





その時のカラ松をたとえるなら、感情がないロボット。

優しい面影すらない、無情なロボット。









だからこそ恐ろしかった。


あいつは人を殺すことに抵抗なんてないんじゃないかとすら思った。



それほどカラ松は強く、残酷だった。









他の兄弟は、金を作るために昨日から家を出ていた。


よってこの置き手紙を見たのは俺１人。








今の時刻は午前9時。


カラ松はいつも7時には起きているから、ぐずぐずしている暇はなかった。







俺の愛刀である"大和雲雀"をとり、家を出た









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家を出たは良いものの、クロスボーダーのアジトなんて伝えられていなかったため全く分からなかった。




急いで情報収集に取り掛かり、街を縦横無尽に駆け回った









そうやって、結局アジトに着いたのは午後7時。


もう大分時間が経っていた。









目の前の巨大なビル(クロスボーダーのアジト)に足を踏み入れると、血と遺体のみがある光景。




あらゆる所に血がべっとりと張り付き、無惨にも斬られた今は亡き人間。




結論から言うと、酷い有り様だった。









傷口は明らかに刀で斬られていて、カラ松がやったと思わざるを得なかった。




漂う異臭を堪え、一歩、また一歩と足を踏み入れる。







情けないことに、俺の足は震えていた。






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