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32人目。 ページ34

「…はぁ。」




何度目のため息だろうか。

あの人間達に出会った後から、どうしても頭痛が治まらない。



何か_____何かを忘れている気がして。




「A様?
どうかしました?」


「い、いや……」




歯切れの悪い返事だ。
自分でもそうわかっている。

……けれど。

目の前のジンは何も言わない。
気付いているのか、気付いていないのか……



「一先ず、お茶のおかわりでも。」



表情を変えず、ただ読書をするジン。


それは、今までになく静かな時間"だった"。



「___お二人とも!大変です!」



時計の音が響く静かな部屋の沈黙を破ったのは、焦った表情の三葉だった。



「…どうした。」



お茶を飲んで一息つきながら私は横目で三葉を見る。
『三葉がハイテンションなのはいつものこと』
そう、頭の中で勝手に処理されたからだ。



「いや、なんか人が…!
人が家の前で倒れてたんですって!!」



「……はい?」
「……え?」


「ただの人間ならともかく、A様と面識があるようで…」



三葉の叫びに、私とジンがほぼ同時に声を漏らした。

ただ人間が訪れただけではなく、家の前で倒れていたとなると、10人足らずの使用人の誰かに始末されたのか、それとも動物に襲われたのか…



そんな予想を浮かべながら、自分でも耳を疑うような言葉を三葉へ向けていた。



「その人間、今はどこに?」

「…え、と。今は休憩室の方に寝かせ…」



三葉が少々戸惑いながら口を開き、場所を告げる。その場所を聞き終わる前に、私は駆け出していた。


…もしかしたら、この前の会った中の誰かが怪我しているんじゃないか、なんて。
私に会うために、怪我をしてまでここまで来たんじゃないか、なんて。


そんな淡い期待にも似た予想を胸に、
ジンや三葉の制止を気にも留めず、私は休憩室へと向かっていた。

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黒ウサギ - ハーイ(*´▽`*)楽しみにしていますねっ☆ (2014年11月1日 22時) (レス) id: 630c907ecf (このIDを非表示/違反報告)
みなみな(プロフ) - 黒ウサギさん» ありがとうございます(´∀`*)是非是非、これからもよろしくお願いします(`・ω・´)キリッ (2014年11月1日 1時) (レス) id: 0af48c629f (このIDを非表示/違反報告)
黒ウサギ - お話いつも読ませて貰ってます(^○^)続きが気になって仕方がありません;^)更新楽しみにしています(≧∇≦*) (2014年11月1日 0時) (レス) id: 630c907ecf (このIDを非表示/違反報告)
みなみな(プロフ) - 心縷々さん» えーと…私は心縷々さんの作品を読んだことが無いのでアドバイスというより、自分が気をつけていることを言いますけど…一先ず、私は裏設定を大量に作っていたりしますね。物語の中では語られることの無い物語…そういうものが人を惹きつける魅力だと思うのです (2014年9月2日 17時) (レス) id: 0af48c629f (このIDを非表示/違反報告)
心縷々(プロフ) - あの、お願いがあります。私はホラーを書いているのですが、この小説は私の書けないなんか難しい展開が上手いと思いまして…。厚かましいのですが、アドバイスとかもらえませんか?お願いします!作者名はこのままなので…。 (2014年9月2日 16時) (レス) id: 2c93f684a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みなみな | 作成日時:2014年8月31日 18時

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