優しい彼の裏の顔【竈門炭治郎】【鬼滅の刃】

2話 ページ3

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「おはよう、Aちゃん！」


『あ、善逸くん…おはよう』




遠くからでも善逸くんだ、と分かる髪色をしている彼は数少ない私の男友達だ。

彼は明るくて優しい。
人よりも耳が良いらしくて、どうやら音だけでその人の感情を読めるらしい。





「ねえ、なんかあった？元気無いみたいだけど…」


『え、あ、あぁ…昨日夜更かししちゃってさぁ…』




そう言ってあはは、と乾いた笑いを零すと、
善逸くんは不思議そうな顔をした後にふふ、と笑った。




「Aちゃんが夜更かしって珍しいね」


『そう？最近ドラマハマっててね__』


「へえ！あ、待って、あれ知ってる？」



なんて、昨日の事を忘れてしまうくらい善逸くんとのトークに華が咲いた。




『あはは…あ、そろそろ授業だね』


「うん、じゃまた後で話そう！」




バイバイ、と善逸くんは手を振った。
同じクラスで席もまあまあ近いのに、何だか変な感じ。

そう思いながらも、手を振り返すと善逸くんは嬉しそうに笑った。


…あんな顔で、善逸くん…笑うんだ。

そんな笑顔に少し胸をときめかせた。









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